情報処理振興事業協会(IPA)は7日、11月のコンピュータウイルスの発見届出状況を発表した。これによると、発見届出件数は、届出制度を運用して以来、最多の2203件。10月の906件と比べ、倍増(2.4倍)した。また、感染実害件数も、過去最多の546件であった。届出者別件数は、“一般法人ユーザ”が1853件(84.1%)、“個人ユーザ”が293件(13.3%)、“教育・研究機関”が48件(2.2%)、“情報産業”が9件(0.4%)。
11月に届出のあったウイルスの内訳を見ると、“W32/MTX”ウイルスが894件と最も多い。これは、感染したパソコンからメールを送信すると、ウイルスが同一の宛先にウイルスを添付した2通目のメールを送信。受信したユーザーが添付ファイルを開けて被害に遭うというもの。次に届出の多かったのは、“W32/Navidad”ウイルスで437件。“Navidad”とは、スペイン語でクリスマスという意味。クリスマスの挨拶に見せかけて、添付したファイル(ウイルス)をユーザーに開けさせようとするもの。同協会は、ウイルス感染経路の94パーセントがメール添付のファイルから感染するもので、添付ファイルは開いてよいか常に疑うことが重要としている。