最近発売されたTV/ビデオキャプチャデバイスも好評なアイ・オー・データ機器は、さまざまな種類のリムーバブルメディアドライブを、内蔵および外付け用パッケージとして多数ラインナップされている。従来のMOドライブやCD-R/RWドライブに加えてDVD-RAMドライブの製品リリースも続いているが、今回は、同社ラインナップから、外付けタイプのDVD-RAMドライブ2製品をまとめて紹介する。
アイ・オー独自のインターフェイス
「i・CONNECT」搭載機もラインナップ
アイ・オー・データ機器のDVD-RAMドライブのラインナップは、外付けタイプが「DVDRM-i9.4G/USB」「DVDRM-HX9.4G」の2製品、ATAPIインターフェイスの内蔵タイプが「DVDRM-AB9.4G」の1製品となっており、3製品ともに、4.7GB(片面)/9.4GB(両面)のDVD-RAMメディアに対応している。ここで紹介する2製品は、いずれも外付けタイプのもので、インターフェイスはUSBおよびSCSI-2/UltraSCSIとなっている。
「DVDRM-i9.4G/USB」は、USB接続タイプのDVD-RAMドライブパッケージだ。ただし、本体背面のインターフェイスコネクタは一般的なUSBコネクタではなく、アイ・オー・データ機器のコネクタ規格「i・CONNECT」が採用されている。搭載ドライブは日立製作所の最新ATAPIドライブ「GF-2000」で、主なスペックは、DVD-RAMの書き込みおよび読み出し速度が2.6/5.2GBメディア使用時で最大1.38MB/秒(等速)、4.7/9.4GBメディアでは最大2.77MB/秒(2倍速)、DVD-ROM読み出しは6倍速、CD-ROM読み出しは24倍速。しかし、USB接続の本機では、USBの転送能力の問題から、DVD-RAM読み出し/書き込みとDVD-ROM読み出しは約0.6倍速、CD-ROM読み出しは約6倍速程度となる。
本体背面。ここに取り付けられているアンフェノール型のコネクタがアイ・オー・データ機器の独自規格コネクタ「i・CONNECT」。本体に同梱されているUSBケーブルのほか、オプションではIEEE1394接続キットやPCカード接続キットが用意されている。 |
本機に搭載されていインターフェイスコネクタ「i・CONNECT」とは、外付けタイプの各種ドライブを、接続ケーブルを交換するだけで、さまざまなインターフェイスに対応できるように考案されたアイ・オー・データ機器独自の規格だ。現在のところ、USB、IEEE1394、PCカードの各接続ケーブルセットがリリースされており、「USB 2.0」接続ケーブルの発売も計画されている。接続ケーブルの価格は、USBケーブル「USB-iCN」(DVDRM-i9.4G/USBに標準添付)が5800円、IEEE1394コンバータ&ケーブル「1394-iCN」が9800円、CardBus対応のPCカード接続キット「CI-iCN」が9800円と、いずれも低価格。より高速なインターフェイスに乗り換えたい場合や、PCの買い替えなどでインターフェイス環境が大きく変化したときなどに、ドライブ本体を交換することなく低価格でインターフェイスの変更が可能、というのが特徴だ。たとえば、本機を1394-iCNを利用してPCと接続すると、最大転送レート400Mbps(50MB/秒)のIEEE1394のパワーにより、DVD-RAMドライブのスペックを最大限に生かすことが可能となる(実際のベンチマーク結果は次ページを参照)。
パッケージには、UDFファイルシステムドライバとソフトウェアDVDプレーヤ「PowerDVD VR-X」、画像管理・閲覧ソフト「Ulead Photo Explorer 5.0 日本語版」が付属する。SCSI-2/UltraSCSIインターフェイスを採用した外付けDVD-RAMドライブ「DVDRM-HX9.4G」。 |
一方、同社のDVD-RAMドライブ製品の中でも最新モデルである「DVDRM-HX9.4G」は、SCSI-2/UltraSCSIインターフェイスを搭載した外付けドライブ。電源がケースに内蔵されているため、DVDRM-i9.4G/USB(ACアダプタ給電)よりも本体の奥行きが46mmほど長い。ドライブは、DVDRM-i9.4G/USBと同じく日立製だが、本機はSCSIタイプの「GF-2050」が採用されている。GF-2050は、インターフェイス以外の読み出し/書き込み速度などの基本スペックはGF-2000と同等となっている。
付属ソフトは、UDFファイルシステムドライバとソフトウェアDVDプレーヤ「PowerDVD VR-X」、そしてDVDオーサリングソフト「DVDit! LE」。DVDit! LEは、MPEG2、AVI形式の動画ファイル、WAVEやMPEG1 Layer IIの音声ファイル、BMPやJPEG、TIFFなどの静止画ファイルを元に、DVD-Videoフォーマットのメディアを作成するソフト。本機との組み合わせで作成した場合は、DVD-RAMメディアの読み出せるPC環境でしか再生できないという制限があるが(DVD-Rドライブとの組み合わせでは一般的なDVDプレーヤでの再生が可能)、これまで「大容量のデータ保存先」という用途がほぼ100%だったDVD-RAMに新しい「楽しみ方」を提案してくれるソフトだ。
DVDRM-HX9.4Gの本体背面。インターフェイスコネクタの形状は高密度D-Sub50ピン。アクティブターミネータ内蔵で、ON/OFF切り替えはID設定ボタンの下のスイッチで行う。 |