昨年のCESでもJavaを利用したインターネット家電の展示を行なっていた、米サン・マイクロシステムズ社だが、今年もJava技術の応用例を展示していた。ただし、その内容は一段レベルの高いものになっていた。
昨年の展示では、インターネット家電といってもコーヒーの状態がモニターできるコーヒーメーカーとか、皿洗いが終わったことが確認できる自動皿洗い機とか、いまひとつ大きなメリットの感じられないものもあった。今回展示されていた、米Maytag社のインターネット電子レンジ『TurboShef』やインターネットオーブン『Maytag stovetop』では、ディスプレーでインターネットから料理のレシピを選択し、そのレシピに従った材料をレンジに入れることで、加熱時間などを非常に細かいレベルまで最適化して、調理時間のスピードアップを図るといった機能を持っている。これが家庭の主婦に受け入れられるかどうかには疑問がないでもないが、製品としての現実味はあるものとなっている。調理時間のスピードアップというメリットを重視し、業務用で導入の動きがあるということで、実用レベルになったといえる。
これがインターネット対応Java電子レンジ『TurboShef』。準備も含め調理に必要な時間が飛躍的に短縮されるのだという。右に見えるのがコントロールを行なう“SunRay”端末 |
こちらはディスプレー内蔵型の家庭向け『Maytag stovetop』。写真には写っていないが下の部分はオーブンになっている。上部にあるディスプレーでは電子メールの受信も行なえる |
ブース内ではクルマに搭載したコンピューターと無線でデータ通信を行ない、適切な量のガソリンの給油を行ない、さらに支払いもeコマースレベルで終了するという“E Gas Station”なども展示され、Javaの利用が拡大しつつあることがアピールされていた。このほか、サンがNASAと開発した、火星の地表探査を行なう探査機のコントロールシステムも誇らしげに展示されていた。
E Gas Stationのシステム。クルマ側のコンピューターとは無線ネットワークで接続する |
こちらがE Gas Stationに対応した車載側のシステム |
NASAのジェット推進研究所と共同開発した、火星の地表探査機 |
地表探査機のコントロールシステム。このシステムによって、研究者の探査機の共同利用がよりスムーズに行なえるという。左側のウインドウに表示されているのは探査機を実際に動かすためのマクロプログラム |