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キヤノン、デジタルVCR用3Dズームレンズを開発

2000年09月08日 15時33分更新

文● 編集部

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キヤノン(株)は7日、'98年2月に発売したレンズ交換が可能なデジタルビデオカメラ『XL1』の交換レンズとして、3D(立体映像撮影)専用ズームレンズを開発したと発表した。

3D専用ズームレンズ

従来の3Dカメラは、左右の視差画像を2本のレンズと2組の撮像素子ユニットによって撮影するため、レンズ全体が大型になるほか、撮影時には左右の画像間で微妙な光軸調整などが必要となり、撮影ごとに調整時間がかかるなどの問題があった。また、取り扱いにおいても専門知識が必要なため、その用途も医療、教育、イベントなど一部の業務用に限られていたという。

ほかにも、通常のビデオカメラのレンズ先端部に特殊なアタッチメントを装着することで立体映像の撮影を可能にする方式もあるが、光量の低下や左右画像の光軸精度などにおいて問題があったという。

デジタルビデオカメラ『XL1』に装着したところ

今回開発した3Dズームレンズは、このような問題点を解決するために、左右一対のレンズから高速シャッターを通して取り込まれた視差画像を光学的に合成し、一系統の映像信号で出力する小型・高精度の3D撮影光学システムを採用した。これにより、ズームやフォーカスを調整するレンズ群および撮影素子が左右共通となるため、ズームやフォーカスの調整時に微妙な左右のバランスを合わせる必要がなくなり、左右の光軸アライメントの高精度化と高い信頼性を達成したという。また、レンズ全体の小型化と、撮影時の操作性も向上した。仕様は、3D方式がフィールドシーケンシャル方式、イメージサイズが1/3型、焦点距離は7.5mm~22.5mm(35mm換算で54mm~162mm)となる。最短撮影距離は1m。サイズは最大径310×長さ310mmで、重さは約1kg。

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