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インターネットを利用した在宅学習スクール、2000年開校

1999年11月17日 00時00分更新

文● 船木万里

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(株)アットマーク・ラーニングは、17日、アーバンネット大手町ビルにおいて、米国ワシントン州の高校の卒業資格を取得できる在宅学習プログラム『アットマーク・インターハイスクール』を2000年4月に開校すると発表した。

『アットマーク・インターハイスクール』は、インターネットを利用し、電子メールでのやり取りを中心に学習を進める在宅通信教育システム。受験用というよりも学習者の自発的な学習の機会を提供し、サポートする。

具体的には、インターネットを道具として活用しながら、サポートティーチャーとのメールのやりとりによって学習履歴を報告し、レポートを提出して単位を取得するもの。学習者自らが自分の学習カリキュラムを決定するという主体的学習(モチベイティブ・ラーニング)を最重要視し、あえて“教育”とは呼ばず、“学習支援”と呼ぶスタンスで学習機会を提供するという。

サポートティーチャーは、米国では1人につき50人ほどの学生を受け持つが、日本では最初は数人から始め、メール通信やBBSによる緻密なコミュニケーションを提供していく。また、この通信教育システムは、ワシントン州のアルジャー・インディペンダンス・ハイスクールと提携しているため、ワシントン州公認の卒業証書を取得できる。

記者発表には、アットマーク・ラーニング代表取締役社長の日野公三氏、アットマーク・インターハイスクール学長の柳沢富夫氏が出席。アットマーク・ラーニング代表取締役社長の日野氏は、'97年にインターネットハイスクール『KAZE』をスタート、軌道に乗せたあと、新たなスクール開校のため、同社を設立した。

アットマーク・ラーニング代表取締役社長の日野公三氏
アットマーク・ラーニング代表取締役社長の日野公三氏



また、同校と提携関係にあり、在宅学習で大きな成果を上げているアルジャー・インディペンダンス・ハイスクールの校長John Lackey氏とサポートティーチャーのWendy Bloom氏も招かれ、在宅学習の現状について説明した。

アルジャー・インディペンダンス・ハイスクール校では、'80年代は何らかの事情によって、やむなく在宅で学習するという学生が大半だったが、最近は、学習形態の選択肢の1つとして在宅学習を選ぶ学生も増えているという。

ラッキー氏は、「何よりも学生たちが自立心をもって、自由に学習に取り組むことのできる環境が大切。ワシントン州で成果をあげた在宅学習システムを、教育問題を抱える日本で実践することによって、不登校の学生たちにも学習の機会を与え、希望をもってもらいたい」と語った。

米国ワシントン州アルジャー・インディペンダンス・ハイスクール校長のジョン・ラッキー氏。'83年に同校を設立米国ワシントン州アルジャー・インディペンダンス・ハイスクール校長のジョン・ラッキー氏。'83年に同校を設立



アルジャー校の学生側からのビデオレターも届いた。家業の牧場経営を手伝いながら学習を進める18歳の女子学生と、通常の授業のペースに合わせられない問題児とされていた14歳の男子学生は、それぞれ「自分のペースで興味のあることを学習できる」という点を強調。

「自分のペースで学べるので、半年で2年分ほどの学習を進められた」と話す14歳の男子学生
「自分のペースで学べるので、半年で2年分ほどの学習を進められた」と話す14歳の男子学生



アルジャー校でこの2人のサポートティーチャーを務めているブルム氏は、「彼らは、自分の時間を有効に使って学習を進めている。目標を自分で設定し、達成できるように支援するというシステムは、公立校ではできないこと。サポートティーチャーは、学習者の興味の対象を探したり幅を広げる手助けをし、学習目標をこなせているかどうかを見極める役目をしている。学習者の自主性を重んじているので、創造性、独立性を伸ばしていける。学習に意欲をもち、自信をつけることは、卒業後もその学生の生涯にわたる資産となる」と、同校の利点について述べた。

同校サポートティーチャーのウェンディ・ブルム氏同校サポートティーチャーのウェンディ・ブルム氏



学長となる柳沢富夫氏は、メディアセンター(オンライン図書館)の充実やBBSによる学習者の交流、宮城大学や富士通ラーニングメディアなどの協力による日本各地でのスクーリングの実施など、実際の学習形態の概要を述べ、「オンラインだけではなく、オフライン学習にも力を入れ、アメリカへの修学旅行なども実施したい」と、フィールドワークも重要視する考えを示した。

アットマーク・インターハイスクール学長の柳沢氏アットマーク・インターハイスクール学長の柳沢氏

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