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インテルと沖電気が、IPネットワークをにらんでコンピューターテレフォニー分野で提携

1999年08月26日 00時00分更新

文● 編集部 佐々木千之

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インテル(株)と沖電気工業(株)は26日、テレコミュニケーション市場とIPネットワーク市場に向けた、コンピューターテレフォニー製品やサービスの開発、マーケティングを共同で行なうことに合意したと発表した。この事業提携により、2000年前半をめどに日本市場において、通信事業者の業務に適した製品/サービスの提供を目指す。

記者発表で挨拶に立った沖電気工業の篠塚勝正代表取締役社長は、現在のテレコミュニケーション市場を「“情報と通信”、“データと音声”がIPネットワークの実現に向けて統合されつつあり、市場が拡大している」と評価した。また、郵政省の“2005年に向けた次世代ネットワーク構想”の資料を見せ、「日本の通信トラフィックも、2000年から2001年にかけて、データ通信のトラフィックが電話トラフィックを上回る」と、IPネットワークにビジネスを集中する時期であることを強調した。

企業においては構内電話網とLANの間、通信事業者においては電話網とIPネットワークの間に、コンピューターテレフォニー製品を展開していくという。沖電気工業としては、テレコミュニケーション/IPネットワーク市場において、より高度なものへと変化していく付加価値通信サービスを創出/提供していくため、同市場で強みを持つ同社のCTI製品『CTstage』をより強化していくという。さらに、この提携によって、インテルとともに、オープンスタンダードを確立し、アプリケーションソフトウェア開発の効率化を推進していくと述べた。

続いてインテルの傳田信行代表取締役社長が、インテルの戦略について述べた。「インテルはすでに軸足を100パーセントインターネットに移した」と切り出した傳田社長は、インテルのインターネット戦略を構成する4つのブロックとして、“クライアント・プラットフォーム”、“ネットワーク・インフラストラクチャー”、“サーバー・プラットフォーム”、“ソリューション&サービス”を挙げた。その上で、「ソリューション&サービスブロックは、インテルが従来持っていなかった部分だった」が、先ごろ発表した、ダイアロジックの買収と、今回の沖電気工業との提携によって、「コンピューターテレフォニー市場にインテル標準ビルディングブロックを普及・加速させることがねらい」と述べた。

提携先パートナーとして沖電気工業を選んだことについては、CTI市場でナンバー1の実績と最も早い時期からの取り組み、技術力、サポート力を評価したという。来年前半に、インテルアーキテクチャー/ダイアロジック製品を利用した、オープンアーキテクチャーのキャリアクラスの高信頼性を備えたCTIシステムの共同開発を目的とする。製品とサービスなどの販売は沖電気工業からとなる。なお、沖電気工業はこの提携を機に、インテルなどが提唱する次世代I/O技術標準化団体“NGIO(Next Generation I/O)フォーラム”に参画する。

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