21日、岐阜県各務原市に研究施設『通信・放送機構MVLぎふリサーチセンター』が仮開所した。ascii24では、同センターのプロジェクトリーダーの東京大学助教授の廣瀬通孝氏に研究計画についてお聞きした。
なお、MVLぎふリサーチセンターの仮開所自体については、別掲記事で詳述している。
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http://www.ascii.co.jp/ascii24/call.cgi?file=issue/990427/devi01.html
廣瀬助教授。VRがどのように産業に活かせるかを研究する |
--MVLリサーチセンターの研究について教えてください。
「MVLリサーチセンターでは、サブリーダーの豊橋技術科学大学の広田光一助手を筆頭に、委嘱研究員が2名、そして企業からの研究フェローが2名の計5名の研究員が研究をすすめます。私は主に東京大学で1名の委嘱研究員と共に研究します。研究テーマは大きく二つに分かれています。1つは“仮想環境共有のインターフェース技術に関する研究開発”、もう1つは“仮想空間情報蓄積伝送共有技術”。前者はVRで利用できる“ポストGUI”となるインターフェースの研究開発、そして後者はサーバーのコンテンツを遠隔利用するシステムなど、サーバー関連の研究をします」
--それらは、具体的にはどのような研究なのですか?
「仮想空間内に表示される仮想のインターフェースを使い情報を操作する技術の研究や、ネットワークを利用した遠隔地間の画像情報やシミュレーション結果の情報共有を、ネットワークの負荷を分散させ効率良く行なうアルゴリズムの開発などです」
--MVLリサーチセンターの目指すところは?
「自動車業界や、設計・建築業界という産業界に対して、VRがどのようなアプローチができるかを研究していきます」