日本オラクル(株)は、21日、“オラクル Linuxサミット”を開催した。これは、Linuxのパッケージベンダー、開発者、マーケティングに携わる人などを対象にしたセミナー。インテル(株)、コンパックコンピュータ(株)、デルコンピュータ(株)などがスポンサーとして参加した。
セミナーでは正式発表に先駆けて、Linuxに対応したデータベース管理ツール『Oracle WebDB』のデモが行なわれたほか、同社のLinux戦略、導入事例などが紹介された。
『Oracle WebDB』は、データベース用の『Web Viewer』とサイト構築のための『Web Site Builder』から成るツール。ブラウザー上でデータベースの作成、運用などが行なえる。米国ではすでに今年の3月に『Oracle WebDB 2.0 英語版』の出荷が開始されている。日本での発売は今回が初めてで、7月末~8月末をめどに『Oracle WebDB 2.1 日本語版』として発売される。『Oracle WebDB』ではLinux版のほか、Windows NT版、Solaris版なども用意される。
セミナーでは、日本オラクル製品統括部開発ツール製品グループの藤原慎氏が『Oracle WebDB』の機能などについて説明した。
「これまで、我が社ではプロフェッショル向けにデータベースサーバーツールを発売してきた。『Oracle WebDB』は、そうした開発者以外にダーゲットをあてた製品。クライアントは特別なアプリケーションをインストールすることなく、ブラウザーを利用してデータベースのデータを参照したり管理できるほか、情報をファイルでなくウェブに格納できる。クライアントはブラウザーからの操作となるのでOSに依存することなく利用できる。iMacで操作することも可能だ」とした。
ウィザードを利用してデータベースの構築が可能 |
続いて行なわれたデモでは、クライアントのブラウザー上に表示されるウィザードを通して、SQL文やHTMLアプリケーションの作成ができることなどが紹介された。デモには、英語版であるβ版が使用されたが、一部日本語化されていた。デモで使用された『Oracle WebDB 2.0』が入った『Oracle8 Workgroup Server for Linux Release 8.0.5』トライアル版CD-ROMは、参加者に無償で配布されていた。
Linux版『Oracle WebDB』は、'99年下期の出荷が予定されている『Oracle8i for Linux』にも対応するという。
本日のセミナーでは事前登録は2000人弱あり、実際の参加は約1500人程度であったという。会場で実施されたアンケートによれば、「導入事例が役にたちそう」などといった声も聞かれ、Linuxの導入を考えている企業からの参加も多かったようだ。
“オラクル Linuxサミット”は本日の東京会場に続いて、5月13日には大阪(リサイタルホール)においても開催されるという。参加は無料だが、事前登録が必要。