
あのPokemon GOや、スーパーマリオランなどゲームの開発環境として使われているUnity。
さらには、広くインタラクティブコンテンツの領域でも使われ始めていると聞き、開発元のユニティ・テクノロジーズ・ジャパンのエバンジェリスト池和田 有輔さんと、デジタルクリエイティブに詳しいライター/エディター/コーディネーターの齋藤 あきこさんにお話を伺ってきました。
(左から)
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社 エバンジェリスト 池和田 有輔氏
ライター/エディター/コーディネーター 齋藤 あきこ氏
そもそもUnityとは
ゲームのように高度な映像描写や物理演算を必要とするプログラムを、様々な端末やOSに合わせて毎回ゼロから開発するというのはハードルも高く現実的ではありません。そこで、開発に必要な機能を予め用意したゲームエンジンを内包し、様々なプラットフォームに対応した開発環境として使われるのがこのUnityです。
Unityで出来ることや基本的な概念はこの動画で知ることができます。
あなたもUnity、はじめてみませんか?
Unityのここがすごい! 4つのポイント
Unityのここがすごい! その1:マルチプラットフォームがすごい
Unityでゲームを開発すると、iOS/Androidはもちろん、Nintendo SwitchやXbox One、PS4などのゲーム専用機、PCのブラウザでもWebGLを使って再生が可能となります。
さらにVR機のOculus Riftや、ホログラムを映し出すMicrosoft HoloLens(ホロレンズ)、など本当に多種多様な機器向けにアウトプットすることができます。
Unityのここがすごい! その2:インディーゲームがすごい
斎藤さんがUnityに興味を持ったきっかけとして教えてくれたのが、映像作家のDavid O’Reilly氏が制作したMountainというゲーム。
神のような視点で山の変化の様子を楽しむだけという、とってもシュールでアーティスティックな作品。
大きなゲーム制作会社でなくても作品を開発できる環境が整ったということで、このようなインディーゲームと呼ばれる作品が数多く登場しており、Google主催のインディーゲームコンテストも2018年4月に開催されるほどの盛り上がりを見せています。
Unityのここがすごい! その3:リアルタイムレンダリングがすごい
映像のクオリティに度肝を抜かれるのが2018年の1月に公開されたこの「Book of the Dead」です。
実写みたいに見えますが、これはUnityでリアルタイムにレンダリングした映像なんです。実際には視点や光の効果など、何か変更を加えればその場で反映できるということになります。
以前CGクリエイターの方から、「レンダリングするのに何時間もかかるから、その間によく街に飲みに行ってる。」なんて話を聞いたのですが、リアルタイムレンダリングとなるとそんなこともできなくなっちゃいますね。
Unityのここがすごい! その4:応用範囲がすごい
先日、2018年の作品エントリーが発表された「コードアワード」(エントリー期間:2018年3月26日~5月7日)の過去のグランプリ作品でもある「ヤフートレンドコースター」も実はUnityが使われていました。
Made with Unity “進化するdot by dotのクリエイティブ (前編)
https://madewithunity.jp/interviews/lyric-speaker/
また、2017年に仙台で子どもたちに向けて公開された“BAKERU”は、身振りに応じてリアルタイムに映像が反応するインスタレーション作品ですが、これもUnityで開発されています。
BAKERU WOW inc
建築や医療分野にも活用が広がるUnity
池和田さんによると、以前はFlashを使ってインタラクティブなコンテンツを開発していたクリエイターが、Unityを使い始めるケースが増えているのだそうです。
今回ご紹介したようなエンターテイメント領域での事例だけでなく、建築、医療のXR分野(MR、VR、ARの総称)などでも活用されているとのことなので、もしかすると皆さんのビジネス領域にも既にUnityで造られたインタラクティブコンテンツがあるかもしれません。
驚くことに、「アプリ甲子園」を始めとしたティーン向けのアプリ開発コンテストでは、なんと小学生がUnityを使って開発した作品も登場しています。
アプリ甲子園2017 決勝大会レポート
https://www.applikoshien.jp/report/2017.htmlUnityインターハイ2017
https://inter-high.unity3d.jp/
学生はもちろん、個人利用であれば無料でUnityのPersonal版を使うことができます。
Unity Personal
https://store.unity.com/ja/products/unity-personal
小学生でも使いこなせるUnityならば、大人の我々ならなおさらチャレンジして見る価値はありそうですね。
(記事提供:D2Cスマイル)
