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スクエニ、ハドソンも参加

モバゲー、新たな仮想通貨で収益拡大か!?

2008年04月22日 12時59分更新

文● 西川仁朗/アスキーネタ帳編集部

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4月16日、(株)ディー・エヌ・エーが展開する会員1000万人を超える人気モバイルコンテンツ「モバゲータウン」が、「モバコイン」と呼ばれる新たな仮想通貨を導入すると発表しました。


2種類の仮想通貨が存在するモバゲータウン


ディー・エヌ・エーの南場智子社長。モバゲーの新たな事業の柱にモバコインを成長させられるか?

ディー・エヌ・エーの南場智子社長。モバゲーの新たな事業の柱にモバコインを成長させられるか?

ディー・エヌ・エーの南場智子社長。モバゲーの新たな事業の柱にモバコインを成長させられるか?

 仮想通貨を「モバゲータウン」が導入と聞いて、「すでに無かったっけ?」と思う方も多いでしょう。ゲーム&アバターSNSの機能を持つモバゲータウンは新しく友人を招待したり、広告バナーをクリックすることで「モバゴールド」という仮想通貨をもらうことができます。このモバゴールドはアバター用の洋服や部屋の内装といったアイテムと交換できます。

 モバゴールドは現金で購入できず、貨幣価値を持っていませんでしたが、今回登場した「モバコイン」は月額5万円(予定)の上限をメドにユーザーが購入でき、ゲーム内のアイテム購入に使用できます。ただし、ユーザー同士でモバコインのやり取りはできませんし、モバコインを現金に戻すことはできません。

モバコイン対応第1弾として登場するアドベンチャーゲーム「theresia-テレジア-」の画面イメージ

モバコイン対応第1弾として登場するアドベンチャーゲーム「theresia-テレジア-」の画面イメージ

モバコイン対応第1弾として登場するアドベンチャーゲーム「theresia-テレジア-」の画面イメージ

 (株)ディー・エヌ・エーのポータル・コマース事業部 モバイルエンターテインメントグループ グループリーダー 北川敦司さんは「現実の世界のゲームセンターでもメダルゲームで遊ぶときには、現金をメダルに両替しますよね。モバゲータウンという町のゲームセンターで遊ぶために必要なコインが、モバコインと考えてもらうと分かりやすい」と言います。ゲーム自体を遊ぶのは無料ですが、RPGでより強力な武器を購入したり、アドベンチャーゲームで特別なステージを楽しむためにはモバコインが必要になりそうです。

 でも、モバゲータウンの中に2種類の仮想通貨があるとややこしいですよね? 『新しいお金』(アスキー新書)の著書がある高野雅晴さんは「現実の世界と同じく、目的と利用の仕方によって複数の貨幣が発生しても不思議ではありません」と言います。

「たとえば、NTTドコモも通話料金などで溜まるドコモポイントと、アンケートに答えるともらえるドコモコインの2種類の仮想通貨を持っています。モバコインはアイテム課金に使うだけでなく、モバゴールドではできない新たなサービスの展開を視野に入れているのではないでしょうか」(高野氏)

 4月末に(株)ワークジャムから提供されるアドベンチャーゲーム「theresia-テレジア-」を皮切りに、スクウェア・エニックスやハドソンといったゲーム会社6社がモバコインを使用するゲームを提供すると発表しています。モバゲータウンという“勝ち馬”に乗る企業を増やし、新しい収益源として、ディー・エヌ・エーはモバコインを育てていけるのでしょうか?

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