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「ジャレコはFXで再建する」――元ライブドア羽田氏がジャレコ・ホールディング新社長に就任

2008年03月27日 20時44分更新

文● アスキービジネス編集部

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ジャレコ・ホールディングは、3月27日、新社長に元ライブドア取締役の羽田 寛氏が就任したと発表した。新生ジャレコはFXを中心とした金融事業をコアビジネスに据える。


FX取扱高で業界トップを目指す


 不動産事業会社の日本中央地所や金融会社のパンタ・レイ証券、システム開発会社EMCOMなどを傘下に持つジャレコ・ホールディングが、近年の投資事業やゲーム事業の業績低迷を受けて、新社長に羽田 寛氏を迎えた。元ライブドア取締役として知られる羽田氏は、日本グローバル証券(現かざか証券)や中古車販売のジャック・ホールディングス(現ソリッドグループホールディングス)の代表取締役として企業再建の経験を持つ。

ジャレコ・ホールディング 代表取締役社長 羽田 寛氏

ジャレコ・ホールディング 代表取締役社長 羽田 寛氏

ジャレコ・ホールディング 代表取締役社長 羽田 寛氏

 羽田氏は27日に開催された事業戦略説明会で、これまでジャレコ・ホールディングの業績が低迷していた理由について、「リーダーシップの不在」を指摘した。「社長が1年で3人も替わるなどリーダーシップを発揮する人間がいなかった。そのため、コアビジネスが無い不透明な事業戦略が続いていた」と羽田氏は述べる。

 羽田氏はジャレコ・ホールディングの企業再生のプランとして「コアビジネスの確立」と「コンプライアンスの徹底」をあげた。今後コアビジネスとしては収益貢献度の高い金融事業を中心とする。「パンタ・レイ証券を通じてFXの販売に注力する」と羽田氏は強調する。

「Webを経由するFX取引システムは煩雑な更新作業が必要だったり、ワンクリック取引ができないなど低機能なものが多い。我々はグループ内のシステム開発会社がAjax対応の使いやすいシステムを開発した。これまで培ったWebマーケティングの技術と、使いやすい取引システムで、業界No.1水準のFX取扱高を目指す」(羽田氏)

 また、ジャレコはグループ全体のコンプライアンスを向上させるため、新たに「コンプライアンス本部」を設置し、公認会計士や税理士を含む内部統制のプロジェクトチームをつくる。

 2007年12月期は投資事業の貸付金の貸倒引当金の計上などにより、経常利益がマイナス4億900万円と赤字だったジャレコ・ホールディング。「事業再構築と同時に、聖域無きコストカットを実践し、利益貢献に繋げる」と羽田氏は述べる。同ホールディングは2008年12月期に売上高96億7000万円、経常利益5億円と大幅増益を目指す。

お詫びと訂正:記事掲載当初、ジャレコ・ホールディングスの2008年12月期経常利益目標を、50億円と記述しておりましたが、正しくは5億円です。関係各位にお詫びするとともに、訂正いたします。記事は訂正済みです(2008年4月17日)。

お詫びと訂正:記事掲載当初、ジャレコ・ホールディングの社名に誤りがありました。関係各位にお詫びするとともに、訂正いたします。記事は訂正済みです(2008年3月28日)。

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