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シリコンバレーで起業してはいけない──LUNARRの高須賀氏がそう語る意味

2008年03月18日 21時30分更新

文● 編集部

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私はこれでサイボウズを辞めました


── 既存のツールの限界を感じたというお話でしたが。

高須賀 情報を作ったら必ず保存(セーブ)しますよね。なぜ保存するのかというと、それは「再利用」するためです。再利用するには保存したものを「サーチ」しないといけない。コラボレーションのためにはそれを「シェア」する。それによって新しい情報が生まれる。情報はこのサイクルで回っているんです。しかし、これには構造的な問題がある。情報には「位置エネルギー」が存在していると思うんです。


── 位置エネルギーですか。

高須賀 はい。情報はセーブされた時点で、一度深い井戸の底にどーんと落ちてしまいます。これを使うときには力を使って引き上げないといけない。この位置エネルギーが喪失する問題がどんどん深刻になっているから、それを引き上げる力──「サーチ」の部分に世界中の頭脳とお金が投入されています。さらにこれをシェアしようとすると、同じだけの位置エネルギーが必要になります。だからここにも頭脳と金が社会的に投入されていく。でも、これは「賢いやり方ではないな」と感じたんです。


── なるほど。

高須賀 この「井戸深問題」「位置エネルギー喪失問題」を解消しようと思ったのが、そもそものきっかけです。Googleは、ユーザーがウェブ上に勝手気ままに保存したデータを膨大な労力をかけて処理していますが、これが勝手気ままに保存したモノでなければ、どうだろう? ちょっとしたフォーマットがあるだけで、後々すごく便利になるんじゃないか? そもそも後付けで対処していることに限界があるのでは?……と思ったんです。


── 情報を作った時点で、再利用や共有ができる仕組みにしてしまえばいいんじゃないかということですか。

高須賀 はい。そのことに気付いて僕はサイボウズを辞めたんです。「ここに何かあるぞ」「すごいビジネスチャンスがあるんだ」と。課題だけでどう解決するかが分かっていないのに。でも、課題があれば、そこに解法は絶対あるし、自分ならそれを発見できるという確信があった。局所的な対応では限界があるから、そうじゃない解法を考えよう。そしてLUNARRが生まれたんですね。

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