(株)ビックカメラは31日、13年ぶりの携帯事業新規参入となったイー・モバイル(株)の携帯電話サービス開業と携帯通信端末『EM・ONE』の発売開始を記念するセレモニーを東京・有楽町のビックカメラ 有楽町店本館にて開催した。
セレモニーには、ビックカメラ 常務取締役 営業本部長の塚本智明氏、イー・モバイル 代表取締役社長兼COOの種野晴夫氏、マイクロソフト(株) モバイル&エンベデッドデバイス本部 部長の梅田成二氏、シャープ(株) 取締役 国内情報通信営業本部長の高森浩一氏らが出席し、新製品発売に対する意気込みなどを語った。
まず、セレモニー開始の挨拶として、ビックカメラの塚本氏が登場。塚本氏は、今回のEM・ONE発表に際して「2月19日よりこの有楽町本館と新宿西口店にて、体験コーナーを設置していたが、カタログがすごい勢いでなくなっていき、発注をかけてもどんどんなくなる状態だった。その状況からかなりの予約数を見込んでいたが、実際に今月1日に予約を開始した後も予想を上回る件数の予約数をいただいている。このEM・ONEで店頭の活性化を進めていきたい」と述べた。
次にイー・モバイルの種野氏が登場。種野氏はEM・ONEについて「構想から3年かけて、ようやく発売できた。この1ヵ月使ってきたが、使えば使うほど便利に思う端末」と語り、実際の運用面に重要な通信エリアについては「当面は23区内だけになるが、5月末までには国道16号線沿いまで拡大する予定だ」と述べ、最後に「既存の携帯産業に一泡吹かせたい」とまとめた。
その後、カウントダウンとともに出席した4人の手でくす玉が割られ、EM・ONEの販売がスタートした。
セレモニー後、同日に東京・秋葉原のヨドバシカメラ マルチメディアAkiba店にて開催されていた“発売記念イベント”(関連記事)に参加していたイー・モバイル 代表取締役会長兼CEOの千本倖生(せんもとさちお)氏が登場! 既存の携帯事業への殴り込みとも言える意気込みを熱く語った。
日本の携帯産業を復活させるのが私の使命
千本氏は日本の携帯電話産業について「10年前は世界でもトップクラスの産業を誇っていたが、サムスン(韓国Samsung Electronics社)に負け、LG(韓国LG Electronics社)に負け、ノキア(フィンランドのNokia社)に負け、と現在では日本メーカー全部を合わせて世界シェア5%程度まで落ち込んでいる。この状況は、日本の通信に関する歴史の証人として自負する私からすると、目を覆うばかりの状況であり、この携帯産業を復活させるのが私の使命である、と感じている。(2月にスペインのバルセロナで開催された)“3GSM World Congress”(関連記事)を見ても、スマートフォンの市場は世界で急速に広がってきており、携帯先進国では、通話をするだけの“モシモシ携帯”から、スマートフォンなどのより高度な“ブロードバンド携帯”へと移り変わってきている。このEM・ONEで日本の携帯電話産業に殴り込みをかけ、5年後に日本を世界最高クラスのブロードバンド携帯先進国へと復活させる」と熱く語った。