アイログ株式会社は、可視化製品群の最新版「ILOG JViews 8」の日本語対応版を発表した。Ajaxサポートを強化し、優れた操作性を実現する。
6種類のコンポーネントから構成される「ILOG JViews 8」
フランスに本社を置くアイログは、(1)社員や工場のスケジュール管理などに利用される「最適化」、(2)保険会社の加入者の審査ツールなどに利用される「ビジネスルール」、そして(3)「データの可視化」の3分野を得意とするソフトウェアコンポーネントのベンダーである。
今回発表された「ILOG JViews 8」は、このうちの可視化分野の製品である。JViewsの“J”は、Java対応であることを表わしている。作成する図表、地図などにより「JViews Diagrammer」、「JViews Charts」、「JViews Gantt」、「JViews Maps」、「JViews Maps for Defense」、「JViews Telecom Graphic Objects」の6製品が用意されており、それらの総称がJViews 8である。
JViews 8を使用することで、開発者はGUIの設計に時間を取られることなく、ロジックの作り込みに注力できるため、開発に要する時間とコストの削減を実現できる。アイログによれば、開発と保守コストを最大80%削減可能という。
JViews 8は、国内で販売されるバージョンとしては初めてAjax(Asynchronous JavaScript + XML)に対応したもので、専用アプリケーションに匹敵するリッチなWebアプリケーションが作成できる。また、アイログはAjaxの標準化を推進するOpenAjax Allianceのメンバーであり、他社製品との相互運用、マッシュアップも可能だ。
アイログ代表取締役ゼネラルマネージャーの和多田茂氏は、今後の日本市場について、(1)BPM(Buisness Process Management)の考え方が広まるにつれ、可視化への要望が高まること、(2)NGNによりネットワークの監視・管理システムの必要性が生じることなどを挙げ、日本市場への期待感を示す。また、防衛分野に特化した製品であるJViews Maps for Defenseの防衛省への導入も見込んでいるという。現状では、防衛省はC++に対応した可視化製品の「Views」を利用しており、開発環境がJavaへ移行するのに伴うJViewsへの移行が期待できるという。
国内での販売価格は35万円から。初年度の販売目標は1億円としている。