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【続報】「世界一進んだケータイ会社と自負」――ソフトバンクモバイル孫社長、春モデルに自信

2007年01月25日 00時00分更新

文● アスキービジネス編集部

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ソフトバンクモバイルは、1月25日、同社の春モデルとして全18機種を発表した。「薄さ」「ワンセグ」「ファッション」をキーワードにした豊富なラインナップに加え、待望の法人向け端末もそろえた。また、料金面でも新たな施策が明らかにされた。

「薄さ」「ワンセグ」「ファッション」がコンセプト

「秋冬モデルとして発表した端末は大変好調で、(当社の調査によると)購入者の顧客満足度も高まっている」

ワンセグケータイ「911T」を手にするソフトバンクモバイル代表執行役社長の孫 正義氏

ワンセグケータイ「911T」を手にするソフトバンクモバイル代表執行役社長の孫 正義氏

 会見冒頭、ソフトバンクモバイルの代表執行役社長である孫正義氏は、昨年の秋冬モデルで発表した「薄さ」「ワンセグ」の端末コンセプトに自信を見せた。今回の新機種でも従来の基本路線を引き継ぎながら、「ワンセグ、スリムにさらなる価値を」とアピールする。

 「薄さ」では、W-CDMA対応のストレート端末としては世界最薄となる厚さ8.4mmの「708SC」など4機種をラインナップ。「ワンセグ」では、厚さ17.9mmでHSDPA対応のハイスペック端末「911T」などを揃え、専用のBluetoothヘッドセットやスピーカーも用意して、ワンセグ&音楽ケータイとして売り出す。

 さらに、新たなキーワードとして「ファッション」を掲げ、“PANTONEケータイ”(米パントーンとのコラボレーションモデル)「812SH」を発表。単一機種で20色ものカラーバリエーションは世界初だといい、「高機能でファッション性、使いやすさにこだわった、女性のニーズにこたえるケータイ」(孫氏)と強調する。

“PANTONEケータイ”「812SH」を手にずらりと並ぶモデル。発表会場はさながらファッションショーのようだった

“PANTONEケータイ”「812SH」を手にずらりと並ぶモデル。発表会場はさながらファッションショーのようだった

ビジネスケータイのラインナップも増強

 ビジネスユーザー向けには、同社初の法人専用端末として「X01NK」「813SH for Biz」、ビジネスコンシューマ向けの「813SH」が用意された。

ノキアのスマートフォン「X01NK」。見た目はほぼE61と同じだが、下部にソフトバンクのロゴが見える

ノキアのスマートフォン「X01NK」。見た目はほぼE61と同じだが、下部にソフトバンクのロゴが見える

 X01NKは、ノキア・ジャパンが12月に発売した無線LAN対応デュアル端末「Nokia E61」をベースにしたスマートフォン。E61との大きな違いは、「あくまでも予定」(同社担当者)だが、(1)MMSに対応(2)パケット定額制に対応の2点。パケット定額制では、X01HTと同様にPCサイトダイレクト(月額1万290円)に対応する予定だ。また、E61は自由にアプリケーションを追加できるが、X01NKではシンビアンの認証を得たアプリケーションのみインストール可能となる見込み。

セキュリティ重視のビジネスケータイ「813SH for Biz」

セキュリティ重視のビジネスケータイ「813SH for Biz」

 一方の813SH for Bizは、同日発表の法人向けの新サービス「安心遠隔ロック/データ消去」に対応し、添付ファイル送信禁止などを備えたセキュリティ重視の端末。同社によると、法人専用の2機種については個人向けに販売する予定はないとのこと。

もう1つのサプライズ「Wホワイト」

 「もう1つのサプライズ」。ひととおり端末の説明が終えた後、孫氏は「W(ダブル)ホワイト」と呼ばれるオプションサービスについて説明した。

 今月15日の受付開始以来、「約10日間で約50万のユーザーに加入していただいている」(孫氏)というホワイトプランは、午前1時から午後9時までソフトバンク同士の通話料が無料となるプランだが、他社宛や時間外の通話には21円/30秒が必要だった。Wホワイトは、他社宛や時間外の通話料を10.5円/30秒に引き下げるオプションサービス。月額料金は980円で、2月21日に既存ユーザーから優先的に加入を受け付け、3月1日からは新規申し込みを開始する。

「Wホワイト」は、ホワイトプランと同額の月額980円で加入できる

「Wホワイト」は、ホワイトプランと同額の月額980円で加入できる

「不特定多数に通話する方、たとえば営業マンなどには非常にお得なサービス。使わないときには気軽に外すことができ、既存ユーザーもペナルティなしで利用できる」(孫氏)

 また、法人ユーザーの需要については、「法人に強いソフトバンクテレコム(旧日本テレコム)を基盤に、積極的に攻めたい。ゴールドプランやホワイトプランはすでに多くの中小企業に加入いただいている。Wホワイトでさらに増えるのではないか」との見方を示した。

 なお、同時に旧ボーダフォン時代のプランの受付終了についてもアナウンスされている。受付が停止されるのは、「バリューパック」や「LOVE定額」など。受付終了は2月28日で、既存ユーザーの旧プランへの変更は5月31日までとなる。具体的な時期は明らかにしなかったが、「受付停止後もしばらくは使える」(孫氏)としており、将来の廃止も示唆する。

SIMロックフリーは「条件を整えてから」

 報道陣と孫氏の質疑応答の中では、現在、総務省のモバイルビジネス研究会で議論されている「SIMロック」の解禁についても質問が及んだ。これに対し、孫氏は「安易にSIMロックを外してしまうと、海外に安く売り飛ばされる可能性もある。これでは経営的に成り立たない。検討課題ではあるが、(解禁は)それなりに条件を整えてから」と回答。

 また、米アップルから今月9日に発表された「iPhone」については、「すばらしいものだと思う」とのみコメント。「アップルは『iPhoneは他社の5年は先を行く製品』と言っている。ソフトバンク(の携帯電話は)はアップルに遅れているのか」との問いには、「日本は世界一のケータイ先進国。その日本でもっとも進んだサービス・製品を持つソフトバンクは、世界でももっとも進んだ携帯電話会社だと自負している」と答えた。

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