ASCII Power Review 第218回
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世界最小「α7CⅡ」&「α7CR」実機レビュー = 最強フルサイズミラーレスカメラだ!(前編)
2023年09月21日 10時00分更新
ソニーが新たに2機種のフルサイズミラーレス「α7CⅡ」と「α7CR」を発表した。
2020年に発売された従来機「α7C」は、当時のベストセラー「α7Ⅲ」のスペックをそのまま小型ボディーに詰め込んで人気機種になった。そろそろ後継機に噂が聞こえ、順当に「α7Ⅳ」(「α7Ⅲ」の後継機)がベースになるだろうというのが大方の予想だった。
実際「α7CⅡ」はその通りだが、なんと6100万画素の最新高解像度モデル「α7RⅤ」をベースにした「α7CR」まで同時に登場したことに驚いたカメラファンも多いはず。常のユーザーの予想を超えてくるあたりに現在のソニーの勢いが感じられる。
発売は10月13日と少し先だが、試用(当然発売前なので評価機ではある)するチャンスを得たので、従来機「α7C」からの進化や、ベース機「α7Ⅳ/7RⅤ」との違いも含めチェックしてみた。前編ではおもな機能、後編では性能を比べている。
「α7CⅡ」&「α7CR」
ボディデザインは同じでグリップが改良
ボディーは従来機と同様にAPS-Cの「α6xxx」シリーズに近いデザインやサイズ感だ。ベース機の「α7Ⅳ/7RⅤ」と比べると体積で約45%、重量は143g以上も小型軽量だ。
両機ともサイズや操作系などはまったく同じで、ロゴ部分以外では区別がつかない。カラーはともにブラックとシルバーが用意されている。
「α7C」より少し奥行が増しているが、これはグリップ形状を変更したためで、やや平たく浅めだった「α7C」よりも細身で深くなり、ホールド感は格段に向上している。
小型ボディーなので手の大きい人では小指余りもあるが、新たにアクセサリーとしてグリップエクステンション「GP-X2」(2万900円)も用意された。「α7CⅡ」では別売になるが、「α7CR」には同梱されているのでチョットお得感がある。
操作系では新たに前面にコマンドダイヤルを装備し、上面モードダイヤルから「静止画/動画/S&Q」が独立したスイッチとして分離された。このあたりは先程発売された「α6700」と同様だ。
背面の操作系はメニューボタン横に「C1」ボタンが追加された以外は配置に変更は無い。ベース機の「α7Ⅳ/7RⅤ」には搭載されている測距点選択をおこなう「マルチセレクター」は引き続き省かれているが、背面液晶を指でなぞって測距点を移動させる「タッチパットAF」で代用できる。
この「タッチパットAF」は「α7Ⅳ/7RⅤ」にも搭載されている機能だが、手の小さい人はファインダーを覗きながらだと少し指を延ばさないと背面液晶に届かないので使いにくく感じた。その点ボディーが小柄な「α7CⅡ/7CR」だと、構えた時に自然と指が背面液晶の右上に位置するのでスムーズに操作することができる。小型ボディーと相性のよい機能だ。
背面液晶はタッチ操作可能
EVFの倍率向上で見やすくなった
背面液晶は3型103万ドットのバリアングルで大きな変化はないが、メニュー画面は、順当にタッチ操作が可能な最新のタイプに変更されている。
EVFの解像度も235万ドットと変わりはないが、倍率は「α7C」の0.59倍から0.7倍と像が大きくなった。「α7Ⅳ/7RⅤ」には及ばないものの、視認性が向上したのは嬉しい進化だ。
側面端子は配置が微妙に変わり「α6700」と同じ配置になった。メディアはSDのシングル。欲を言えばmicroSDでも構わないのでディアルスロットが欲しいところ。
バッテリーは現行のソニーフルサイズ機で共通の「NP-FZ100」。撮影可能枚数は「α7CⅡ」が約530枚、「α7CR」は約490枚と「α7C」の約680枚よりは少なくなっているが、「α7Ⅳ/7RⅤ」と比べると同等以上なので、特にスタミナに不満を感じることはなかった。
連写速度は「α7CⅡ」は秒10コマ、「α7CR」は高画素だけあって秒8コマになる。
ただ連続撮影枚数はJPEG最高画質(Lサイズのエクストラファイン)だと「α7CⅡ」は88枚、「α7CR」では48枚と少しバッファ容量が物足りない。大量の枚数を連写で撮影したい場合はバッファの開放が速いUHS-Ⅱのカードを使い、画質を少し下げるなど工夫をした方がいいだろう。Lサイズの場合「α7CⅡ」はファイン、「α7CR」はスタンダードで1000枚以上の撮影が可能になる。
小型なのに最新機能搭載で
お値段もウレシイ2機種だ
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