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週替わりギークス 第247回

「年下の上司って、ムカつきませんか?」大企業から移籍した10歳年上の部下に話を聞いてみた

2022年07月23日 09時00分更新

文● 高桑蘭佳(らんらん) 編集● ASCII

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 メンヘラテクノロジーの高桑蘭佳です。

 企業間レンタル移籍プラットフォームである「LoanDEAL」というサービスを利用して、NECグループのNECソリューションイノベータさんから移籍者を受け入れた結果、今年の4月から10歳年上の部下ができました。

 受け入れが決まった今年の2月頃、メンヘラテクノロジーのエンジニア・伊藤さんとともに「生意気だと思われたらどうしよう? うまくやっていけるかな?」と、そわそわしたのを覚えています。

 とくに伊藤さんは一緒に仕事をすることになり、定期的に1on1などをする立場となるため、どんなふうに対応すべきか、私以上にあれこれ考えていました。まわりの年上の知り合いたちに「10歳年下に1on1されるってどんな感じですか?」「どうしたら失礼なく、できそうですか?」と聞いて回っていたそうです。

 今回はそんな伊藤さんと一緒に、10歳年上の部下でエンジニアの真壁さんにお話を聞いてみました。

LoanDEALメンターの畑田さん、メンヘラテクノロジーにエンジニアとして入社した真壁さん、メンヘラテクノロジーのエンジニアである伊藤さん(左から順に)

真壁祐:1986年生まれ。宮城県出身。新卒でNECソリューションイノベータに入社。スーパーコンピューターのファイルシステムの開発や新規事業の立ち上げに携わる。2022年4月にメンヘラテクノロジーへ移籍。

伊藤智彦:1996年生まれ。東京都出身。早稲田大学大学院在学時からメンヘラテクノロジーでウェブアプリを開発し、2021年に1人目の正社員として入社。

10歳年下の上司って、なんかムカつきませんか?

——真壁さんに率直に聞きたいのですが、10歳年下の人が自分の上司になるって、なんとなくムカつきませんでしたか?

真壁さん:実は、移籍前にいたチームは今とは真逆で、私が1番年下だったんです。だから、みんな年下ばかりのチームは初めてなのですが、ムカつくなんて思ったことまったくないですよ(笑)。強いて言うなら、ちょっと気を使わせてしまって、申し訳ないなと思うぐらいです。

——なるほど……! 真壁さんは私生活でも年上・年下を気にしないのですか?

真壁さん:私はオンラインゲームが好きでよくやるんですけど、一緒に遊ぶ友達のなかに年下の人もたくさんいます。年下の人に「ここはもっとこうやって!」と注意されることもありますが、指摘が正しければ「はい、すみません、気をつけます!」と素直に言いますね。ほかの人よりも「年齢が上だから、下だから」という感覚があまりないのかもしれません。

伊藤さん:たしかに、ゲームの世界だとすごくフラットだし、めちゃくちゃ厳しい10代の子も全然いますよね(笑)。私たちにもそのような感覚で接してもらえていると分かると、少し気が楽になりました。

大企業とスタートアップの違い

——年齢の話に限らず、大企業からスタートアップってだけでも環境としては大きく変わったと思うのですが、実際に働き始めてみてどうですか?

真壁さん:大企業とスタートアップは違うところばかりで、びっくりすることもたまにありますね。今日みたいに突然呼び出されてインタビューされることも。驚きはするんですけど、面白いです。

Slack上での会話。5分後にこのインタビューが始まりました

——夜遅くに突然すみませんでした……。私も伊藤さんも「社会人経験」がほとんどないので、一般的な会社ってどんな感じでなんだろう? というのは気になります。やっぱり、大企業だと大きい仕事ができて面白そう! みたいなイメージです。

真壁さん:そうですね。私が携わった仕事のなかだと、スーパーコンピューターの話はスケールが大きかったです。体育館みたいな広い場所にコンピューターをいっぱい並べたのを覚えています。一方で、そういう大きな製品だとお客さんからのフィードバックがエンジニアのところまで届くことがほとんどありません。

 今は使ってくれるお客さんがすぐ近くにいて、「どんなふうに使っているんだろう?」って考えられるので、違った楽しさがありますね。

伊藤さん:そういう点では業務の性質も違いそうですね。

真壁さん:たしかに、大企業だとある程度決まった業務があります。それを間違えないようにどう改善して、どう効率化していくかという感覚が強いです。

 一方で、スタートアップの場合は、定型化した業務がほとんどなくて、やることも優先順位もどんどん変わっていきます。それをとにかく早く回さなきゃいけない! って目まぐるしい印象ですね。

——外からの視点を知る機会はあまりないので、その指摘はすごく面白いと感じました。

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