現職のトランプ大統領は敗北を認めず、一部の州では票の数え直しが始まったが、ともあれ次のアメリカ大統領がジョー・バイデン氏に決まった。
米共和党から民主党へと政権が交代すると、さまざまな政策が変更されるが、注目したいのは電気自動車(EV)への影響だ。
バイデン氏が掲げる主要政策のひとつに、環境政策が挙げられる。
トランプ政権が離脱した、温暖化防止のための国際ルール「パリ協定」について、バイデン氏は、新大統領就任の日にあたる2021年1月20年に復帰すると表明(2020年11月5日付euronews)。2050年までに温室効果ガスの排出ゼロを目指すという。
日本では、EVの普及がなかなか進んでいないと伝えられるが、「クリーンエネルギー革命」を掲げるバイデン氏の就任は、EV普及の追い風になると期待感も出ている。
●トランプ大統領は3年前にパリ協定離脱
トランプ大統領が、温室効果ガスの排出削減を目指すパリ協定からの離脱を表明したのは2017年6月のことだ。
世界中から批判の声が上がったが、トランプ大統領は、アメリカの産業と雇用を守るために必要な措置との主張を繰り返してきた。
これに対してバイデン氏は選挙中から、当選した場合、大統領の就任初日にパリ協定復帰に署名すると主張してきた。バイデン氏のウェブサイトに次のような記述がある。
「自動車部品から素材、EVの充電ステーションに至るまで、アメリカの自動車産業、国内の自動車サプライチェーン、自動車インフラにおいて、100万人の新しい雇用を創出する」
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