科学・生物で気になることをお届け! 「数式なんて知らんし!!」 第15回
新しいのに「終了」のお知らせ
超新星爆発が起きると発生する「ガンマ線バースト」が厄介すぎる
2019年04月17日 12時00分更新
やっぱり大爆発!? 重たい星の最期
よく将来有望な新人が出てきた時に使われる『期待の超新星』という言葉。科学を地味に知ってると、「えっ……超新星って、星の終わりじゃん……スター終了するのに超新星って言っちゃうの……?」って思っちゃうんです。
そう、超新星って実は〝星の一生の終わり〟なんです。星がその一生を終える時、条件がそろうと大爆発を起こすんですね。その大爆発はすさまじいエネルギー、つまり〝光〟を発します。すると、普段はそんなに光ってなかったその星が、急に明るくなるんですね。すると、あたかも夜空に新しく星が誕生したように見えてしまいます。だからこの現象に〝超新星〟爆発って名前がついたんですね。うーん紛らわしい。しかも星の大爆発だから、地球の遠くで起きるんならまだしも、近くで起きちゃうと大迷惑を被ります。地球の生命体は、ハイ、こちらも星と一緒に終了です。
でも、せっかくだから自分が生きている間に一度は見てみたいですよね、超新星爆発。どうやらオリオン座のベテルギウスがそろそろ怪しい(近く爆発する)と噂されていますが、近くといえども星のことなんで、10年後か百年後かはたまた千年後かわかりません。けど、爆発してしばらくは夜も明るくするくらいすごいらしいですよ。640光年も離れてるのに。
この星が大爆発するメカニズムを見てみましょう。星はその質量によって、一生の終え方が決まります。太陽をはじめとする恒星は、『水素』を燃料としてエネルギーを放出しています。ちょっと具体的に言うと、水素をヘリウムに変える『核融合反応』で、エネルギーをどかどか出しています。が、その恒星においては水素も限りある資源です。いつかは枯渇して、ヘリウムばっかりになってしまいます。
星の中心の水素がきれてしまうと、星は赤く膨張して大きくなります。そしてこの後、星の質量によってその散りざまが異なります。
太陽くらいの質量であれば、その後ヘリウムも燃え尽き、最終的には中心の核だけ残った白色矮星(わいせい)になります。そして光も熱も出さなくなり、黒色矮星になって一生を終えます。太陽が冷えちゃったら僕らの地球も冷えちゃいますね。が、冷える前に膨張した太陽に飲み込まれるか、重力が変わってしまい別の公転軌道になってしまうそうです。
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