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診断評価「C」からアワード受賞へ ― リコーインダストリー・東北事業所の歩み

「自分たちの工場は自分たちで守る」 リコーが“リファレンス工場”から波及させたOTセキュリティ

文●福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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「自分たちの工場は自分たちで守る」 ―― 工場セキュリティ強化を通じた3つの学び

 1年にわたる活動を経て、2022年度末に再度チェックリストによる評価を行った結果、いずれの工場でも「総合評価B」を達成。東北事業所は翌年も活動を継続しつつ、活動対象を事業部内の全エリアに拡大した。リコーインダストリーの国内工場への水平展開も進め、リコーグループ全体の工場セキュリティ強化を加速させていった。

 同時に、セキュリティ教育のターゲットも経営層にまで広げ、リコーインダストリー本社および東北事業所の全役員に「工場セキュリティを“自分事化”してもらう」研修も実施している。

 活動3年目には、東北事業所全体で最高評価となる「総合評価A」に至った。現在は、リコーインダストリーを含むグループの全拠点で東北事業所をモデルとした活動が進んでおり、海外についても中国やタイに続き、アメリカでの活動に着手したところだ。

 「東北事業所は、国内外の工場への水平展開というリファレンスモデルの役割を遂行し、現在も『自分たちの工場は自分たちで守る』という姿勢を大事にしながら活動を続けている」(滝沢氏)

東北事業所のチェックリスト評価の推移

 最後に、滝沢氏はここまでの活動を通じた3つの学びを振り返った。

 1つ目は「トップとの合意形成」だ。「最初に工場トップにコンタクトして、“OTセキュリティの必要性、効果、目的”を理解してもらうことが成功の鍵になった」と滝沢氏。

 2つ目は「セキュリティ強化よりBCP強化」だ。リコーインダストリーは、今回披露した工場セキュリティの取り組みを、BCP活動のひとつと位置付けている。同社では、東日本大震災で東北事業所が大きな被害に遭った経験から、自然災害のみならず幅広いリスクに対するBCP活動を重視している。「セキュリティをBCPとして捉えることで、その必要性がより切実に感じられ、全社一丸となった活動につながると実感した」(滝沢氏)

 そして最後は「自分事」としての意識改革だ。滝沢氏は、「トップをはじめとした管理職、従業員全員が自分事として活動していくことが、工場セキュリティにおいて最も重要」だと述べ、セッションを締めくくった。

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