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11回目のSORACOM Discoveryで見えてきた圧倒的な強み

AI時代もIoTはやっぱりSORACOM! そう確信できた10のポイントとは?

大谷イビサ 編集●ASCII

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SORACOM Discovery 2026の基調講演に登壇したソラコム 代表取締役社長 玉川憲氏

 IoTプラットフォームを手がけるソラコムは、2026年7月7日に11回目となる「SORACOM Discovery 2026」を開催した。2つの基調講演では、代表取締役社長の玉川憲氏をはじめとしたソラコムのメンバーが登壇し、新発表やサービスの背景などを行なった。基調講演と事前発表会から、AIに軸足を移しつつ、IoTプラットフォームをさらに強靱化していくソラコムの強みを考察していく。

拡がる国と地域、増える顧客 海外からも高い評価

 2014年創業のソラコムは、現場のデータ(フィジカル)と社内外のデータ(デジタル)をつなぐIoTプラットフォームを展開している。パートナーとの協業で提供している通信モジュール、センサー、カメラなどのデバイスを用いて収集したデータを、IoTに特化したマルチキャリア・グローバル対応のSIMを介して、閉域網でセキュアにクラウドに転送。データとAIを掛け合わせることで、新たな価値を創出している。

 SORACOM Discovery 2026では、現在SORACOMを利用できる国と地域が206におよび、つながる通信キャリアは581に拡大したことがアピールされた。IoT回線数は900万を超え、顧客数も4万社を突破した。この中には、スタートアップや中小企業、エンタープライズ、海外企業が含まれており、グローバルでの売上比率も半分を超えるという。

206の国と地域、通信キャリアは581に拡大

 外部からの評価も高い。日本では「第5回 日本サービス大賞」では総務大臣賞を獲得。グローバルではガートナーのマジッククアドラント(Managed IoT Connectivity Services)で、リーダーの1社に位置づけられている。その他、カウンターポイントリサーチのIoT市場調査でも3年連続で「リーダー」を獲得し、QKSグループではIoTとAIとのコネクティビティプラットフォームとして「Valuable Pioneer」に選出された。10年以上に渡って、サービスを磨き上げ、ユーザーを確実につかみ、市場での認知を向上させている。この実績こそ、ソラコムの大きな強みだ。

10年のノウハウを結集したからこそ実現したSORACOM Agent

 ブームだった10年以上前から、ソラコムはぶらさずにIoTのプラットフォームを磨き上げてきた。ユーザーやパートナーとの共創で生まれた実績やノウハウはかけがえのない大きな財産。その財産を未来のIoTに向けて利用可能にしたのが、今回発表されたSORACOM Agentである。

SORACOM Agentについて解説するソラコム シニアソフトウェアエンジニア 河野瑛氏

 SORACOM AgentはIoTのプランニングや実装、運用までを支援するいわばIoTの伴走者。フルマネージドなので、ユーザーはSORACOM Agentと自然言語でやりとりするだけで、IoTの仕様を設計でき、長期記憶(プロジェクトメモリー)に保存し、ユーザーデータはソラコム側からも利用できないためセキュアに利用できる。

 SORACOM Agentは、プランニングにとどまらず、自律的に動作して、ソラコムの全サービスを利用できるというのがすごい。後述するWisoraやソラカメとの連携により、物理空間とデジタル空間の敷居はますます低くなる。SORACOM Agentとソラカメでソラコム社内のロボットを探すデモには思わず笑ってしまったが、物理世界をデジタルに取り込むだけではなく、デジタルから物理世界を操作できる世界感を瞬時に体感できた。

SORACOM Agentからソラカメでロボットを探すデモ

 こうしたSORACOM Agentが実現できたのは、AIエージェントの技術的な進化に加え、ドキュメント、事例、FAQ、IoTレシピ、APIリファレンスなど蓄積してきたデータがあるからにほかならない。今後はパートナーのデバイスや情報もナレッジとして蓄積し、実現性の高い構成を提案していく。さらに蓄積されたデータをAIから利用するための「Knowledge MCPサーバー」の提供も開始し、パートナーやユーザーにもノウハウを惜しみなく開示している。

あらゆる業界に拡がるユースケース

 業種・業界ごとの課題を踏まえたユースケースが蓄積しているのも、ソラコムの強みだ。移動を体験に変えるモビリティロボット「UNI-ONE」でSORACOMを導入している本田技研工業は、SORACOM Discoveryの基調講演で通信の安定性を高く評価。また、ビルオートメーションの遠隔メンテナンスをSORACOMで実現したアズビルは、現場の働き方を大きく変えたという。

 新しい事例もパワフルだ。豊田自動織機はトラックの入退場時刻の管理に、九州旅客鉄道は鉄道車両の予防保全に、MIXIは子供向けの見守り端末、スマリテはスマート販売機の稼働管理にSORACOMを導入。海外ではUAS Sentryが空港でのドローンの監視サービスでSORACOMを利用しているという。その他、貨物(カーゴ)の保管スペース(蔵置率)を識別できるようにしたJALカーゴサービス、古い缶が生産ラインに残っていないことを確認する東洋製罐などのカメラ+AIの事例もユニークだ。

Discovery 2026で発表された新事例は業種・業界も幅広い

 システム要件の厳しいコネクテッドカーの領域においては、アプリケーションUX、課金、グローバル通信プロファイル管理、グローバルサポートなどをワンストップで提供する「SORACOM Automotive Suite」を新たに提供する。サービスに含まれる「SORACOMダウンストリーム課金プラットフォーム」では、コネクテッドカーの通信を、費用負担すべき主体に分けて扱いながら、エンドユーザーへの課金・請求・支払い処理を可能にする。事業者のための事業者として、今後も業種・業界向けサービスは強化されていきそうだ。

コネクテッドカーのサービス構築をワンストップで実現する「SORACOM Automotive Suite」

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