Zoomビジネスアップデート

今井翔太氏、宮田裕章氏と探るAI進化の最前線と、AI Companion 3.0の実力 「Zoom Experience Day」レポート

“DXのパラドックス”を解く鍵は「会話の統合」 Zoomが目指す「AIがタスクを完結させる」ビジネスの未来

文●大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

提供: ZVC JAPAN(Zoom)

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

会話をトリガーに「資料スライド作成」「エージェント実行」が可能に

 現在のZoomは、AI関連の機能強化を猛スピードで進めている。ボールトン氏のセッションでは、米国で3月に発表したZoom AI Companion 3.0の新機能化から、「Zoom AI Docs(AI Sheets/AI Slides)」「My Notes(自分用メモ)」「エージェントビルダー」「MCPサーバー/API」などが紹介された。

 Zoomプラットフォームに統合されたオフィススイート「Zoom AI Docs」では、会話の内容に基づいて、ピボットテーブルやプレゼンテーションスライドを自動生成する機能が追加されている。

 「あらゆる会話やメモからAIがコンテキストを理解し、継承して、作業を支援する。会議が終わった直後、あるいは会議中でさえも、アウトラインやスライドを備えたプレゼンテーションが自動で作成できる」

デモでは、顧客ミーティングでの会話とメモから、AIが要件をまとめたドキュメントを作成し、提案資料(プレゼンテーション)のドラフトまで自動作成する様子が紹介された

 「My Notes」は、Zoom会議やサードパーティのWeb会議、対面会議、そのほかあらゆる会話をリアルタイムに文字起こしし、テンプレートに沿ったドキュメント作成を行う新機能だ(関連記事:ZoomのAI新機能「My Notes(自分用メモ)」が便利なポイント、使い方と設定)

 ボールトン氏は、従来のAI議事録ツールとの違いについて、AI文字起こしと同時にユーザー自身もメモを入力することで、AIに「コンテキスト」を与えられることにあると説明する。このメモを通じて、AI Companionは会話に含まれないコンテキストまで理解し、より的確な要約ができるようになる。

「My Notesは、あなたの代わりにAIがメモを取る機能ではない。『あなたとAIが一緒にメモを取る』機能だ」(ボールトン氏)

 あらゆる従業員が、個人用エージェントをノーコードで構築できる「エージェントビルダー」の提供も予定していると明かした。AI Companion 3.0ではすでに、IT管理者がエージェントを作成できる機能(カスタムエージェント機能)を提供しているが、これを従業員個人向けにも開放するようだ。

 「ユーザーが自然言語で目標を指示するだけで、エージェントはその目標を達成するためのタスクを計画し、実行する。プログラミングの知識がない社員でも、自分用のエージェントが作成できる」(ボールトン氏)

従業員が自分用のエージェントを簡単に構築できる「エージェントビルダー」

 また、AIエージェントが多用される時代になると、Zoom上のエージェントと他社サービスのワークフローやエージェントとの連携動作も必要となる。すでにさまざまなサードパーティサービスとの連携機能が発表されているが、ボールトン氏は「新たに『Claude Cowork』および『Claude Code』向けのZoom AI MCPサーバーをリリースした」と紹介した。

 ちなみに、Zoomの高度なAI技術をAPI経由で利用できる「Zoom AI Services」も今後提供を予定している。文字起こし、翻訳、テキストの音声化など、幅広いAPIを開発者向けに提供していくという。このサービスは従量課金制で提供される。

Zoom AIの能力をAPI経由で利用できるサービスも提供予定

 コンタクトセンターにおける顧客対応を効率化し、同時にパーソナライズされた顧客体験を実現するZoom CX領域では、新たなツール「Zoom CXインサイト」が紹介された。「Zoom Contact Center」や「Zoom Virtual Agent」、さらに連携するCRMなどの情報を統合して、コンタクトセンターやCXの管理者に対して顧客対応のKPIなどを可視化するとともに、問題点や推奨されるアクションの提示も行う。

 なお、コンタクトセンターで自動対応を行うZoom Virtual Agent(ZVA)は、最新版(ZVA 3.0)においてマルチモーダルLLMを採用しており、たとえば顧客が送信したレシートや発注書などの画像の内容も理解できるようになっている。

デモで紹介された「Zoom CXインサイト」

 セッションのまとめとして、ボールトン氏は、「デジタルトランスフォーメーションのパラドックス、摩擦の問題が生じていることを忘れないでほしい。それは社内従業員だけでなく、顧客体験にも影響している」「Zoomでは、単一の統合プラットフォームに会話の情報を取り込むことで、AIがタスクを完結できる環境を実現している」とまとめた。

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この記事の編集者は以下の記事もオススメしています