システム部が語る「すべての人が同じ知識を扱える」価値

西日本新聞社が始めた「Backlog AIアシスタント」との協働 汎用生成AIでの報告書作成をさらに50%削減

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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 DX推進の一環として、AIを活用した業務効率化やコンテンツの付加価値向上に取り組む西日本新聞社。同社のシステム部門は、2026年3月5日に正式リリースされたBacklogのAI機能「Backlog AIアシスタント」をβ版から利用している(参考記事:まさにプロジェクトの進み方が変わる! Backlogの「AIアシスタント」が正式リリース)。

西日本新聞社 グループ技術局上級専門委員 兼 メディア戦略局 兼 西日本新聞メディアラボ 村重剛弘氏 / グループ技術局専門委員 兼 メディア戦略局 永田浩司氏

「Backlogを見れば業務が完結」する体制を整備

 2027年に創刊150周年を迎える西日本新聞社。九州地方を拠点とするブロック紙「西日本新聞」に加え、デジタルメディアとして「西日本新聞me」、「西スポWEB OTTO! 」なども展開する。同社のシステム部門にあたるグループ技術局では、DX推進の一貫として2020年にBacklogを導入した。

 それまで同局は、タスク管理にExcelやチャットツールを利用していたが、情報が散在し、プロジェクトの全体像も把握できていなかったという。そこで、非エンジニアでも直感的に使えるツールを模索し、たどり着いたのがBacklogだった。

 現在同局では、西日本新聞meや西スポWEB OTTO!の開発タスクなどにBacklogを活用。特に西日本新聞meでは、計画立案から設計までを一気通貫で管理している。さらに、「学生のミカタ」プロジェクトでは、共同運営の大学生も招待して、記事公開までのコミュニケーションもBacklog上で行なう。

 運用後は、「Backlogを見れば業務が完結する」という体制が整備され、特にドキュメント機能は、会議の議事録だけではなくナレッジの蓄積の場として役立っている。

レジュメの作成作業が「2分の1に」 チームと協働するAIアシスタント

 同局が、Backlog AIアシスタントの利用を決めたのは、煩雑な業務報告書(レジュメ)の作成業務を変えたかったからだ。これまでは、2週間分のBacklogの課題やコメントを外部の汎用的な生成AIに要約させるという作業を繰り替えしていた。無料版の生成AIを利用していたため、プロンプトの入力にも気を遣う必要があった。

 こうした状況を変えるべく、2025年8月にBacklog AIアシスタントを導入。早速、「◯◯のプロジェクトで、この一週間で進捗があった課題をまとめてください」とレジュメ作成を任せると、該当する課題のリンクやその進捗がリストアップされ、目視で課題を探してコピペするという手間は一掃された。

 さらに、出力結果をドキュメントに保存し、「このドキュメントの章立てを参考に、一週間で進捗があった課題をまとめてください」と指示することで、レジュメの品質を上げる工夫も凝らしている。今では、1時間ほど要していたレジュメの作成作業が、30分にまで短縮。このレジュメをBacklog AIアシスタントで簡略化・横展開することで、“報告業務全般”の効率化にもつながっている。

Backlog AIアシスタントが出力したレジュメをドキュメントに保存。課題の進捗や懸念事項、統計などが自動で整理され、報告や共有に活用できる。

 業務の振り返りにも活用されている。例えば「◯◯のプロジェクトの2025年の課題の総まとめをしてください」とお願いすると、1000件ほどある課題からサマリーや総評が出力される。ねぎらいの言葉もかけてくれるためモチベーションも上がり、メンバーの成果も可視化される。もはや「Backlog AIアシスタントは、チームの一員となっている」という。

1年間蓄積されたデータをもとに、達成事項や分野別・担当者別の実績、傾向分析、所感といった振り返りを出力

 同局では、Backlog AIアシスタントの価値について、「すべての人が同じ知識を扱えるようになること」だと語る。Backlogに蓄積された情報をAIが紐解くことで、「あの人に聞かないとわからない」といった属人化を防ぎ、生きたノウハウとして共有できる。そして、この価値を高めるために、課題の内容や担当者、期限などの情報入力を徹底しているという。

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