シャープは1月15日、奥行き63cmの薄型設計を採用したプラズマクラスター冷蔵庫「FiT63シリーズ」6機種と、新機構「オートクローズどっちもドア」を搭載した3機種を発表した。FiT63シリーズは2月12日より、オートクローズどっちもドアシリーズは1月29日より順次発売する。FiT63シリーズの市場価格は、容量607Lの最上位モデル「SJ-MF61R」が44万円前後、457Lクラスの「SJ-MW46R」が35万円前後を見込む。
「時代の写し鏡」として進化してきたシャープの冷蔵庫
シャープの冷蔵庫開発の歴史は、常に日本の住環境や生活様式の変化と共にあったといえる。発表会で紹介された開発エピソードによれば、1988年にはマンションの大衆化に伴うキッチンのレイアウト変化に対応するため、左右どちらからでも開ける「どっちもドア」を開発。2014年には共働き世帯の増加による冷凍食品の消費拡大を受け、大容量冷凍室を備えた「メガフリーザー」を世に送り出した。そして2021年、都市部を中心とした住宅の狭小化に対応すべく、薄型設計の冷蔵庫を投入している。
今回の新製品もまた、現代特有の「3つの課題」への回答として開発された。1つ目は「食品価格の高騰」、2つ目は「気候変動による猛暑」、3つ目は「住宅の狭小化」だ。これらに対するシャープの解が、今回発表された「生成AI」と「FiT63」パッケージである。
業界初、生成AIが「食材を美味しく使い切る」をサポート
最大の特徴である生成AIサービスへの対応は、まさに「食品価格の高騰」に対するソリューションだ。同社のスマートホームアプリ「COCORO HOME」内のサービス「COCORO HOME AI」を通じて、ユーザーは自然な言葉で冷蔵庫と対話ができる。この機能は、単に質問に答えるだけでなく、「冷蔵庫の機能を使いこなし、食材を美味しく使い切る」ことを強力にサポートする。
たとえば、「余ったキャベツを冷凍したい」と相談すれば、AIが「パラパラ冷凍モードを使って簡単に保存できます」と回答し、ざく切りなどの下処理の方法をアドバイスしてくれる。さらに、会話の流れから「送信する」ボタンを押すだけで、アプリ経由で冷蔵庫本体の「パラパラ冷凍」設定をオンにすることも可能だ。取扱説明書や操作パネルとにらめっこすることなく、食材に最適な保存方法や機能を即座に実践できるため、食品ロスの削減や家事の時短につながる。
12年ぶりの600Lクラス、大容量と薄型を両立
ハードウェア面でのトピックは、シリーズ名「FiT63」の由来でもある奥行き63cmの薄型設計だ。これは、1993年から2023年にかけて住宅面積が増加していないという「住宅事情」へのアプローチである。システムキッチンと面を合わせやすく、すっきり設置できるサイズ感でありながら、最上位機の「SJ-MF61R」では定格内容積607Lの大容量を確保した。この薄型サイズでの600Lクラス投入は、同社として12年ぶりとなる。都市部の限られたキッチンスペースでも、まとめ買い需要に応える大容量を実現した待望のモデルと言える。
また、野菜室には「雪下シャキット野菜室」を採用。特にSJ-MF61Rにおいては、野菜室上段のケースで下段を密閉する「高湿シールド構造」を強化し、従来比2倍となる14日間の鮮度保持を実現した。昨今の野菜価格高騰を受け、「買った野菜を無駄にせず最後まで使い切りたい」という消費者の切実な声に応える機能だ。
近年の「猛暑」対策として、製氷機能「トリプルメガアイス」も見逃せない。データによれば、猛暑日の増加に伴い、家庭での製氷回数は増加傾向にあるという。これに応えるため、従来の標準・大サイズに加え、新たに「特大」サイズの製氷が可能になった。溶けにくい大きな氷はマイボトルや水筒での持ち運びに最適だ。さらに、アプリ設定で「サイズミックス製氷」を使えば、製氷皿に注水する水量を調整することで口径の広い子供用の水筒に適した特大サイズと大人用水筒の口径に合わせたの標準サイズの氷を交互に作るといった運用も可能になる。
38年目の「どっちもドア」進化
「オートクローズどっちもドア」シリーズ
使い勝手の面では、ドアの閉め忘れを防ぐ「オートクローズ」機構を採用。ヒンジ部分にらせん状の傾斜を設けることで、ドアの開度が約15度から30度以内になると、重力を利用して自動で閉まる仕組みだ。
1989年の登場以来愛されてきた「どっちもドア」モデルにもこの機構が搭載され、38年目の進化を遂げた。左右どちらからでも開閉できる利便性に加え、半ドア防止の安心感が加わったことで、調理中の忙しい場面や子供の使用時でもストレスフリーな使い心地を提供する。
ラインアップは、「FiT63シリーズ」としてフレンチドアタイプの「SJ-MF61R」(607L)、「SJ-MF55R」(545L)、「SJ-MF51R」(505L)、「SJ-MF46R」(457L)、「SJ-MF43R」(429L)と、どっちもドアタイプの「SJ-MW46R」(457L)の計6機種。さらに、「オートクローズどっちもドア」を搭載した「SJ-XW46R」(455L)、「SJ-XW41R」(408L)、「SJ-PW37R」(374L)の3機種も展開する。発売を記念して、最大3万円のキャッシュバックキャンペーンも実施される予定だ。

























