遊食 ! 東日本 第40回

世界的ワインと希少な銘酒、上田市民が本当に並ぶ店で「美味い!」が止まらない 【上田市の旅#2─グルメ編】

文●南條知子 マップ●フジマキ容子

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つなぎを使わない十割そば「発芽そば」を堪能

 長野といえば蕎麦ですよね。お昼は、つなぎを使わない十割そば「発芽そば」が有名な柳町の「おお西」さんへ。

柳町の「おお西」

蕎麦のメニュー

発芽そば(1650円・左)と更科そば(1650円)をあいもりにしてもらいました

 十割蕎麦は短い茹で時間で軽い食感となりますが、麺の長さも太さも不揃いです。更科は蕎麦の芯部を使用していて、白く上品。発芽そばは約27℃で発芽させることで甘みと香りが増すんだそうです。

 メニューには書いてありませんが、発芽そばと更科そばをあいもりにしてもらえます。これがどちらも美味! 大盛りにすればよかったと心底思いました。蕎麦は短く切れているのが特徴で、蕎麦粉本来の風味を感じました。

観光客で混み合っていた店内。次の観光バスが到着する間に撮影

DATA
おお西
住所:長野県上田市中央4-9-8
HP:https://www.ohnishisoba.com/
アクセス:JR上田駅より徒歩で約18分

女性杜氏と希少な銘酒「信州亀齢」

柳町の「岡崎酒造」

 上田といえば日本酒も忘れてはいけません。柳町には、寛文5年(1665年)創業という歴史を持つ老舗の酒蔵「岡崎酒造」があります。代表銘柄は「信州亀齢(しんしゅうきれい)」で、フレッシュでフルーティー、そしてやや甘口なのが特徴です。

 現在の杜氏(製造責任者)は、12代目の蔵元の娘である岡崎美都里さんが務めています。岡崎さんから直接お話を伺うことができました。

杜氏の岡崎美都里さん

 岡崎酒造の生産規模は年間約500石と少なく、その多くは全国の特約店(東京で約30店舗)に出荷されるそうです。

 こちらの店舗では「蔵元限定品」を1人1本限定で買えます。試飲や蔵見学は行っておらず、販売のみにも関わらず、その希少な銘柄を求めて、「東京の居酒屋で飲んで感動した」というファンが次々と訪れるのだとか。

真ん中が蔵元限定の「信州亀齢」2500円。飛ぶように売れていました

店内の様子。ひっきりなしにお客さんが入ってくるため、この1枚を撮るために苦労しました

杜氏のお姉さん、漫画家でありイラストレーターのおかざき真里さんの作品が展示されていました

DATA
岡崎酒造
住所:長野県上田市中央4-7-33
HP:https://www.ueda.ne.jp/~okazaki
アクセス:JR上田駅より徒歩で約16分

地元で知らない人はいない「じまんやき」

 上田といえば、富士アイスの「じまんやき」も有名です。いわゆる「大判焼」「今川焼」でしょうか、あんこかカスタードが選べます。どちらも100円ポッキリ。

平日の15時前後でしたが、5人ほど並んでいました

厚みに驚きます

あんこがたっぷり。どんどん出てくる

 並んでいるのは観光客というより地元の人の印象。5個単位で買っていく人が多かったです。私はあんこを1個買いました。

 一口かじると生地がふわっとしていて驚きます。軽い。あんこがたっぷりなのですが、甘さ控えめでまったくくどくありませんでした。確かにこれは並んででも食べたい。

DATA
富士アイス
住所:長野県上田市中央2-10-14
HP:https://unnomachi.jp/shoplist/shop/PqwdZOTi
アクセス:JR上田駅より徒歩で約11分

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