アップルは12月1日と12月4日に、同社の副社長クラスを含む人事情報を公表した。一部の競合他社からもアップル出身者の受け入れが発表されており、新陳代謝を進めるアップル社内の事情が覗える。
複数の部門で交代が発生
担当者の交代(退社を含む)が発生した役職の概要は、以下のとおり。
●機械学習およびAI戦略担当
退任:ジョン・ジャナンドレア上級副社長(2026年春退職予定)
就任:アマル・スブラマニヤ副社長
2018年からアップルのAIや機械学習戦略を担当してきたジョン・ジャナンドレア上級副社長が退任。後任として、グーグルやマイクロソフトでAI部門を率いてきたアマル・スブラマニヤ氏が副社長に抜擢された。
スブラマニヤ副社長は、クレイグ・フェデリギ上級副社長(ソフトウェアエンジニアリング担当)の直属として、Foundation Model、ML研究、AIの安全性および評価といった分野の指揮を執る。
●デザイン部門
退職:Alan Dye氏(12月4日付けでメタへ転職)
アップルで20年近くデザイン部門を担当したAlan Dye氏は、12月4日付けでメタへ転職した。
同社のマーク・ザッカーバーグCEOによると、Alan Dye氏はメタ社内に新設されたクリエイティブスタジオを率いることになるという。
●オペレーション担当
退職:Jeff Williams氏(元最高執行責任者/COO)
アップルに約30年在籍し、2019年からはオペレーション担当の上級副社長を務めてきたJeff Williams氏は、2025年内にアップルを退職する。
オペレーション担当の職務は、7月に後任のSabih Khan氏が引き継いでおり、退職に伴う役職の交代は発生しない。
ティム・クックCEO交代への準備か
一連の動きについて、一部では2026年にCEO就任から15年を迎えるティム・クック氏の引退に向けた準備ではないかいう見方も出ているが、現時点で真偽のほどは不明。あくまで推測の域を出ない段階だ。
同氏の後任が誰になるのか、あるいは引退せずに航海を続けるのか、2026年もアップルの人事に注目していきたい。











