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「危機感を覚えていない」層は4人に1人の割合

やっぱり……? “部屋が汚い自覚のある人”に聞いた結果、片付けられない理由1位は圧倒的に「面倒」

2025年11月28日 17時00分更新

文● モーダル小嶋/TECH.ASCII.jp

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 「部屋が汚い人は、どうして片付けられないのか?」そんな疑問を抱いたことはないだろうか。片付けられない自覚がある人たちにアンケート調査をしてみると、そこには心理的な問題があることが明らかになってきた。

 不用品回収サービス「ラクエコ」を運営するCEEDOORは「自身の部屋が汚いと自覚している人」を対象に実施したアンケート調査の結果を発表した。調査は2025年11月12日から17日にかけてインターネット上で行われ、有効回答数は314人。

 調査によれば、回答者の多く(229人)は「物が多いが通路は確保されている」という状態を自身の部屋の汚さの程度として挙げ、次いで「床の一部が見えない」(130人)、「通路が狭くなっている」(105人)と続いた。

 部屋が汚いと自覚している人たちの中では、いわゆる“ゴミ屋敷”状態というより、「ものがあふれがち」で「整理が追いついていない」状態が多くを占めるようだ。

 「部屋が汚くなったきっかけ」を尋ねたところ、最多は「元々片付けが苦手」(208人)であり、次いで「仕事が忙しくなった」(140人)、「メンタルヘルスの問題」(57人)という回答が続いている。

 この回答からは、生活習慣や性格による影響だけでなく、社会人の多忙や心身の不調が部屋の状態に影響を与えている可能性も見えてくるといえるだろう。

 「現在、部屋が片付けられていない理由」については、「面倒」(201人)が最多で、「時間がない」(153人)、「『いつか使うかも』という考え」(126人)が続いた。

 一見すると当たり前のようだが、忙しさ以上に、“片付けること自体のハードル”や捨てることへの心理的なためらいが部屋の汚さの継続に結びついているようだ。

 部屋が汚いことで困っていることについては、「来客ができない」(154人)、「物が見つからない」(149人)、「部屋で移動がしにくい」(96人)などが挙げられた。

 これに加え、「ストレスが溜まっている」「部屋で体が休まらない」「睡眠の質が低下している」といった心身への影響を訴える回答も多く、単なる見た目の問題を超えて、生活の質やメンタル、健康にまで波及しかねない実態が明らかとなっている。

 興味深いのは、「部屋が汚いことに危機感を覚えている」と回答したのは73.6%にのぼる一方で、「あまり危機感を覚えていない」「全く危機感を覚えていない」と答えた人が26.4%、すなわち約4人に1人に達した点だ。

 多くは「生活に支障がない」「自分の問題だから気にならない」「今後改善すれば大丈夫だと思っている」といった理由を挙げており、仮に状況を自覚していても「このままでも問題ない」と感じる層が一定数存在することが示されている。

 「物があふれている」「整理ができない」「捨てられない」という状況に思い当たる読者も少なくないだろう。たとえ日常に大きな支障がなくとも、そのまま放置すれば、気づかぬうちに生活の質の低下や心身への悪影響が忍び寄る可能性がある。本調査は、その見えづらい危機を改めて可視化するものかもしれない。

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