SSDの性能はロットによってバラツキがある? Gen4対応NVMe SSDでチェックしてみた
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パソコンのストレージといえば、M.2対応NVMe SSDというのが当たり前となった近年。技術は年々進歩し、PCIe 3.0から4.0、5.0へと規格がバージョンアップするたびに、対応する製品が登場。飛躍的に転送速度がアップしてきている。
そんなNVMe SSDもこなれてきており、特にGen3(PCIe 3.0)、Gen4(PCIe 4.0)対応製品は、すでに安定期に入っているといっても過言ではない。
世界にストレージメーカーはいくつかあるが、世界第2位のメモリ・SSD自社ブランドモジュールメーカーであるADATA Technology(ADATA)もその1つだ。台湾に本社を構えるADATAは、グローバルなメモリモジュールおよびストレージソリューションのリーディングカンパニーであり、NVMe SSDの製品も充実。導入するユーザーも多く、ユーザーからの反応も「コストパフォーマンスに優れ、安定している」と好評だ。
ただ一方で、「ロットによって性能のバラツキがある」という声も少数ながらSNSなどで見られ気にする人もいるかもしれない。そこで今回は、ADATAの製品は本当に製品によって性能のバラツキが見られるのか、未開封の製品3セットを使って性能をチェックしてみた。チェックした製品は、Gen4対応NVMe SSDである「LEGEND 960 Max」と「GAMMIX S70 BLADE」の2製品だ。
Gen4対応SSDの性能安定性を検証
ロットによって性能に違いが見られるのかの検証をするにあたり、「LEGEND 960 Max」と「GAMMIX S70 BLADE」のそれぞれ未開封の製品3セットずつを同一環境でベンチマークテストを行った。
Gen4対応SSD「LEGEND 960 Max」は、クリエイターのためのストレージとして、シーケンシャルリードが7400MB/秒、シーケンシャルライトが6800MB/秒と読み書きともに高速なのが最大の特徴だ。
一方のGen4対応SSD「GAMMIX S70 BLADE」はゲーミング向けの製品で、シーケンシャルリードが7400MB/秒、シーケンシャルライトが6800MB/秒と、「LEGEND 960 Max」と同等の性能を発揮する製品だ。
計測した環境は、以下の通り。装着したのはGen5対応スロットで、マザーボードのヒートシンクを利用して装着している。また、電源設定は「最適なパフォーマンス」にして計測している。
| テスト環境 | |
|---|---|
| CPU | AMD「Ryzen 7 9800X3D」 |
| マザーボード | ASRock「B850 Steel Legend WiFi」 |
| メモリー | ADATA「DDR5-6000 AX5U6000C3016G」16GB×2 |
| システムストレージ | ADATA「GAMMIX S70 BLADE」2TB |
まずは、定番の「CrystalDiskMark 9.0.1」を実行した。結果は以下の通りだ。
「LEGEND 960 Max」では多少の数値のバラツキはあるが、これは同一製品であっても計測のたびに表れるもので、誤差の範囲内であり、すべて公称値を上回っているので、ロットによる性能のバラツキというのは見られなかった。
一方、「GAMMIX S70 BLADE」も同様で、多少のバラツキは見られるものの、すべて公称値を上回りシーケンシャルリードでは7460MB/秒台、シーケンシャルライトで6900MB/秒台を記録した。ランダムライトに関しては「LEGEND 960 Max」のほうが上回る結果となった。
I/Oサイズによって転送速度の変化をみる「ATTO Disk Benchmark 4.00.0f2」を実行して、同様に検証してみた。
「LEGEND 960 Max」では、512KBあたりから大きなバラツキもなく安定した読み書きが行なえている。
一方「GAMMIX S70 BLADE」は、1MBあたりから数値の乱れも少なく安定した読み書きが行われている。
以上の結果から、どちらの製品もロットによらず性能は安定しており、「ロットによって性能にバラツキがある」ということはなかった。












