第3回 見える&つなぐ!ヤマハのネットワーク レビュー&レポート
ネットワークを見える化する「ウェルネスモニター」の使い勝手がピカイチ
初心者にも安心の使いやすさ ヤマハのスモールビジネスルーター「NWR100」を試用してみた
提供: ヤマハ
メニューは4つだけ シンプルな画面構成で迷わない
企業での利用を前提とした法人向けルーターの場合、コマンドラインでの設定が前提で、Web GUIはおまけというケースも多い。一方、個人向けのルーターの場合はWeb GUIでの設定が可能だが、インターネット接続、無線LAN、VPN、セキュリティなど機能ごとのメニューが多すぎて、設定に手間取ってしまう。
その点、NWR100のWeb GUIはきわめてシンプルだ。「ウェルネスモニター」「かんたん設定」「詳細設定」「管理」の4つのメインメニューしかない。初期設定は「かんたん設定」を選んで、「基本設定(日付、管理パスワード、LANアドレス)」「プロバイダー接続」「VPN」「無線LAN「ネットボランチDNS」で行ない、細かい設定はすべて詳細設定から行なえばよい。
そして、NWR100の最大の特徴とも言えるのが、ネットワークの現状を把握できる「ウェルネスモニター」だ。ここにはファームウェアやシリアルNo.、MACアドレス、設定ファイルなどを表示した「システム情報」のほか、「本体情報ボード」「無線LAN情報ボード」「接続切断フロー」「端末一覧ビュー」の4つが表示されており、通信や本体の状態をいち早く把握できる。いったん運用を開始したら、とりあえずこの画面を見ていれば、ネットワークがきちんと動作しているのかを確認でき、トラブルの予兆も見つけられる。
対応方法まで提示してくれるウェルネスモニターが使いやすい
ウェルネスモニターの優れたところは、問題を検出し、かつ対応方法までガイドしてくれる点だ。たとえば、同じビル内で数多くの無線LANアクセスポイントが設置されている場合は、他のフロアでも同じ2.4GHz帯を利用している可能性が高い。
この場合は、「同一チャンネルを使用する無線LANアクセスポイントにより通信が不安定になっている可能性があります」という通知に加え、「同一チャンネルへのアクセス集中を避けるため、無線LANの設定でチャンネルの再選択を実行し、状況が改善するか確認する。状況が改善しない場合は、ネットワーク構成の変更を検討してください。」と対応策を提示される。ユーザーはリンクの貼られた「無線LANの設定」からチャンネルの自動選択を実行すれば、空いているチャンネルを再選択してくれる。
初期状態のウェルネスモニターは「正常」「中立」「異常」まで含めて、すべてのイベントを表示するようになっている。表示項目にはフィルターがかけられるので、異常ステップだけ知りたい場合は、チェックボックスで異常ステップだけオンにすればよい。
各ボードは説明まで含めて日本語で掲出されているものの、中身を理解するにはやはりネットワークの知識が必要になる。たとえば試用においては「DNSサーバーに問い合わせたドメイン名が見つからなかったため、名前解決に失敗した。」は異常ステップとして数多く表示された。NWR100を扱うユーザーはそこまでのネットワーク知識は持ち得ないのかもしれないが、ヤマハの技術情報をチェックすればきちんとカバーできる。30年の歴史を持つヤマハのネットワーク製品は、他社に比べても日本語の技術情報が充実しており、もちろんサポートも受けられる。
試用して初めて気がついたNWR100のこだわり
試用を終えて、本体を片付けようとしたとき、電源ケーブルが非常に抜けにくくなっていることに気がついた。もちろん故障ではなく、抜け防止の金具が着いているわけではなく、端子部分をきちんと真後ろに引っ張らないと抜けなくなっている。端子の部分がゆるくて、電源が抜けていたというトラブルを事前に防ぐための工夫だ。こんな工夫はどこにも書いてなかったので、試用して初めて気がついたポイント。こういう部分だからしても、ヤマハが現場で起こるトラブルに対してきちんと対応していることがわかる。
「個人向けルーターの皮を被った企業向けのガチルーター」というのがNWR100の感想だ。「ウェルネスモニター」をはじめとしたWeb GUIの作いやすさはやはりピカイチで、ヤマハネットワーク製品を初めて利用するユーザーでも悩むことなく利用できる。一方で、製品自体の初期設定やハードウェアの細かい工夫、治具に至るまでヤマハらしいこだわりが見られるのもポイント。既存のユーザーも、NWR100にヤマハネットワーク製品のDNAを感じることができるだろう。
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