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Bluetooth SIGの最新市場動向、来年後半にはハイレゾロスレス伝送、2029年に年間出荷77億台へ

2025年10月17日 13時00分更新

文● ASCII

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 Bluetooth SIGは10月16日、同日開催のBluetooth東京セミナーの会場で記者会見を開催した。ケン・コルドラップCMOが来日。最新の市場レポート「Bluetooth市場動向 2025年版」に基づき、Bluetooth規格の現状について説明した。

 コンドラップ氏は「Bluetooth SIGは誰もが求める『本質的なニーズ』である『つながり』を実現するためのコミュニティである」点を強調。技術を進化させ、仕様として策定していく機関であり、認証機関であり、業界団体である点がユニークだとした。

 プレゼンテーションのテーマとしても掲げた「つながりの力でより良い世界へ」というビジョンを推進していく考えで、そのために従来のスローガン「無線でつながる世界」を刷新し、アクセシブルで安全、健康や生産性向上にも貢献する「目的のあるつながり」を重視していくとした。

 Bluetooth対応デバイスの年間出荷台数は2025年に約53億台、2029年には約77億台に達する見込み。今後5年間の年平均成長率(CAGR)も22%と高水準を維持する見通しだ。Bluetooth SIGには発足後約20年間の累計で4万社以上が参加、年間で約1000社の新規加入企業があるという。日本はメンバー企業数・認証製品数ともに世界第3位に位置し、重要な国の一つであるとした。

 Bluetooth SIGでは常時50を超える仕様策定プロジェクトが進行している。

 チャネルサウンディング(高精度測距)、超低遅延なデバイス(HID:Human Interface Device)、高データスループット(HDT:High Data Throughput)、LE Audioの強化、高周波帯対応(5GHz帯、6GHz帯)などの技術が今後の注目領域になるという。

会場では高精度測距(チャネルサウンディング)と高データスループット(HDT)のデモが実施されていた

チャネルサウンディングは昨年12月に発表されtもの。信号を送り、別の端末から折り返すことによって、2つの機器の距離を正確に測ることが可能になる。最長150mの距離に対応しているが、デモでは50mまでに制限した仕様(RTTではなうPBRでのデモ)だった。クアルコムやメディアテックのチップがサポートしている。

高データスループット(HDT)のデモ。来年の12月のリリースに向けて開発中。現状の2Mbpsでは難しいロスレスオーディオ(7.5Mbps程度の帯域が必要)や高速なデータ同期が期待できる。

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