
ビジネスの現場では、多くの人がスポーツを話題にする。商談の待ち時間、会議前の雑談などで、「昨日の試合見ました?」という一言が場の空気をやわらげることがある。スポーツは世代や立場を超えて語られる(時には議論を生むこともあるが)“共通の言語”になっている。
たとえば、野球の話題。日本ではCS(クライマックスシリーズ)が始まり、米国ではメジャーリーグがポストシーズンの真っ最中。野球の国際大会「2026年ワールドベースボールクラシック(WBC)」のライブ配信を、Netflixが日本で独占配信するというニュースも記憶に新しいところだ。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングとマクロミルは、共同企画として「2025年スポーツマーケティング基礎調査」を実施。その調査結果速報版が10月9日に発表された。
本調査は、全国の15歳(中学生を除く)~69歳のマクロミルの調査専用パネルに対して実施し、男性1000人、女性1000人、計2000人の回答を得た。調査期間は2025年9月2日~4日の3日間。
調査によると、もっとも好きなスポーツは「野球」で、22年連続の首位。日本のプロ野球チーム全体のファン人口は2218万人で横ばいだが、球団別では阪神タイガースのファン人口が最多で477万人、前年比14.9%の大幅増という。
(三菱UFJリサーチ&コンサルティングとマクロミルによる共同調査より)
また、好きなスポーツ選手ランキングの第1位は、大谷翔平選手で8年連続。第2位は3年連続で三笘薫選手、第3位はダルビッシュ有選手、第4位は山本由伸選手と、メジャーリーグを中心とした海外活躍選手が上位になっている。
(三菱UFJリサーチ&コンサルティングとマクロミルによる共同調査より)
この調査結果、「なるほど」と思う人もいれば、「そうだろうか」と疑問を抱く人もいるだろう。たとえば、ファンの人口は、阪神タイガースが「477万人」で読売ジャイアンツが「354万人」となっているが、年配層であれば“なんとなく読売ジャイアンツの試合を見る”人が全国的にいるかもしれない。そういった層をファンに含めるかどうか……という視点も出てきてもおかしくはない。
いずれにしても、スポーツはシーズンごとのリーグ戦や国際大会といった大きなイベントが定期的に訪れ、ニュースとしての鮮度があり、話題を切り出しやすい。こういった調査結果が、ビジネスシーンでのトピックやアイデアの元として役立つこともあるのではないだろうか。








