Powered by ASUSの本気を見た! ASUSの冷却&チューニング技術が支えるFRONTIERの高性能ミドルタワーPCで、快適さと美しさを両立した満足感を実感
BTOパソコンとしての品質をチェック
ミドルクラスのPCとしては十分な性能
BTOパソコンの性能は構成でほぼ決まるが、良し悪しを判断するには、組み立ての品質が重要だ。いくら高性能でも、ケーブルがとぐろを巻いて内部に押し込まれていては興覚めだし、内部が見えるガラスパネルのPCでは、見た目も悪くなってしまう。
「FRAFPB850/A」では、内部のケーブルが目立たないよう、裏配線を徹底。これによりエアフローも改善され、内部に熱が溜まりにくくなっているのもポイントだ。
個人的に気に入ったのは、ケーブルを無理に引っ張っていない点だ。内部のケーブルをなるべく隠そうと裏に引っ張り、コネクターの根本に余計な力が加わってしまっているBTOパソコンは少なくない。
見た目にはそのほうがいいのだが、マザーボードやビデオカードの基板へのダメージ、急角度で曲げられたケーブルへの影響を考えると、緩やかに曲げられる程度の余裕がある組み立てのほうが安心感がある。もちろん、余裕があるといっても長過ぎず、見た目に悪くなっていることはない。
また、裏面側ではケーブルがキレイに束ねられており、無理に押し込んだ感はゼロ。見えないところまでしっかり仕上げているというのは好感が持てる。
ここからは、性能面を見ていこう。まずはPCの総合性能を測るベンチマークソフト、「PCMark10」の結果から。総合スコアだけでなく、アプリの起動速度やビデオ会議、ブラウザーといった一般用途を想定したEssentials、主にオフィスソフトの速度をチェックするProductivity、そして写真や動画編集、3Dグラフィックといったクリエイター向け性能を見るDigital Content Creationと、3種類のサブスコアも表示してくれる。どういった用途が得意なのかがわかりやすいベンチマークだ。
総合スコアは9174と高めで、ミドルクラスのPCとしては十分。3種類のサブスコアはどれもバランスよく高く、多くの用途で不満なく使えるだけの実力がある。
構成を見て気になるのが、搭載しているCPUがRyzen 5 7500Fだということ。アーキテクチャが1世代古いZen 4、しかも6コア/12スレッドと、上位のCPUと比べ見劣りしている部分があるからだ。
とはいえ、PCMark 10のスコアを見てもらうとわかる通り、PCとしての総合性能は決して低くない。では、純粋なCPU性能はどのくらいになるのだろうか。
そこで、CGレンダリング速度からCPU性能を測ってくれるベンチマークソフト「CINEBENCH 2024」を使い、CPUの性能をチェックしてみよう。結果はptsという単位の独自スコアで表示され、このスコアが高ければ高いほど、高性能なCPUとなる。
CGレンダリングはマルチスレッド処理に向いているため、コア/スレッド数が多いほど、動作クロックが高いほどリニアに性能が上がっていく。つまり、CPUの最大性能を見るのに向いたベンチマークソフトといえるわけだ。
用意されているテストは、全コア/スレッドを使用する「Multi Core」と、1つだけ使用する「Single Core」の2つ。設定は10分以上テストを繰り返すという標準のままで試してみた。
結果は見ての通りで、Multi Coreが821pts、Single Coreが107ptsというものだ。Zen 4世代のRyzen 5としては標準的なもので、本来の性能が問題なく発揮できている。とはいえ、気になるのは最新世代との差だ。
そこで手元の過去データを見てみると、Zen 5のRyzen 5 9600のスコアは、Multi Coreが922pts、Single Coreが128ptsとなっていた。Zen 5で性能が大きく伸びているうえ、Ryzen 5 9600のほうが動作クロックが高いため、スコア差は大きい。とはいえ、その差は1割ちょっと。コスパを考えれば、十分納得できる範囲といえるだろう。
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