
アドビの「Adobe Illustrator」で、アップデートをきっかけとした不具合が連続して発生している。
9月8日には、Mac環境で最新版の「Illustrator 29.8.1」を導入すると、既存データを開いた際に文字が化けたりする、あるいは異常に詰まったりする現象が確認された。ユーザーによっては文字レイアウトが大きく崩れるため、作業データを誤って保存してしまうと修復困難になるおそれがある。
アドビは回避策として、バージョン29.2.1や、2024年版Illustrator 28.7.9にバージョンを下げるよう案内しているが、ダウングレードに伴い、アートボード変形機能や生成AIの一部機能が使えなくなるとも説明している。
バージョンアップに伴う不具合は8月にも発生していた。
8月14日にはWindows環境でオブジェクトをコピーまたはカットすると強制終了する問題が報告され、コピー方法をドラッグ操作に切り替える暫定的な回避策が提示された。
その後、セーフモードでの起動やWindows Defenderの挙動が関与した可能性が示され、最終的にはセキュリティインテリジェンスのバージョン更新によって不具合が解消することが確認されている。












