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トグルホールディングス、エンジニア全員にNVIDIA DGX Sparkを配備

会社から「あなた専用のAIスーパーコンピューター」を渡されたら、何に使いますか?

2025年09月09日 12時00分更新

文● 貝塚/TECH.ASCII.jp

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NVIDIA DGX Spark(公式サイトより)

この環境、嬉しいっ!

 もしあなたのデスクに、最新のNVIDIA DGX Sparkが1台ポンと置かれたら──。想像してみてください。エンジニア1人に1台、専用のNVIDIA DGX Spark。AIを使って業務を進める会社員にとっては、まさに夢のような環境です。

 不動産開発のデジタルインフラ事業を手掛けるトグルホールディングスは、まさにこの夢を現実にしました。同社は今回、全エンジニアにNVIDIAの最新AIスーパーコンピューター「DGX Spark」を配備することを発表。これにより、自社内でAI推論を無制限に実行できる環境が整い、AI開発体制が劇的に強化されるといいます。

 このDGX Spark、AIコンピューティングに関係する人のあいだで話題沸騰のマシンですね。従来の高性能ワークステーションではありません。NVIDIAのGrace BlackwellアーキテクチャーのGPU(NVIDIA GB10 Grace Blackwell Superchip)を採用し、大規模AIモデルの高速学習・推論に特化した小型スーパーコンピューターなのです。

NVIDIA DGX Sparkを使って、何ができる?

 DGX Sparkの性能なら、オープンソースのLLMをベースにして業務データを読み込ませ、社内業務に最適化した独自AIを作るといった運用も自由自在。通常なら、いくらかの月額料金をかけてクラウド上で実行する処理も、ローカル環境で自由に実行できるというメリットがあります。

 128GBのメモリーを搭載するDGX Sparkは、並列処理にも優れています。このため膨大なデータを扱うAI実験や、複数のモデルを同時に比較・検証するといった作業にも向いており、AIエンジニアの業務の効率化が狙えます。リアルタイムで推論結果を確認しながらチューニングできるこの環境があれば、「考えたらすぐ試す」といった動き方が可能になるため、1人につき1台配備された環境では、全社的に研究のスピード自体が劇的に変わります。

 それにしても、1人1台のAIスーパーコンピューターを用意してくれるなんて。同業の皆さんは羨ましく思うかもしれませんね。皆さんなら何に使いたいですか?

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