改めてデスクトップオーディオ、静かだが盛り上がりを感じる
会場を歩くとデスクトップ向けのUSB DACの新製品にも出会い、ちょっと良さそうだなと思った。先に挙げたFIIOからはデスクトップオーディオ製品についても新機種が登場する見込みだ。
「FIIO K15」は「FIIO K9」の後継機種で、旭化成エレクトロニクス(AKM)製のDACチップ「AK4497S」を2基搭載。ディスクリート構成のClass ABトランジスタ電流増幅ヘッドホンアンプ回路や2つの超低位相ノイズ フェムト秒クリスタルオシレーターなどを採用。出力は3000mWと強力で、フロントに3.93インチのタッチスクリーンを搭載。リモコンも付属する。Wi-Fiや有線LAN(GbE)接続も可能。ハーフサイズ筐体で本体は約2100g。価格や発売時期は未定だが、海外では550ドル(税別)前後で販売されているという。
「FIIO K13 R2R」は「FIIO K7」の後継機種でDAC部分は完全差動補完型の24BitR2R抵抗アレイ。自然で温もりの高いサウンドだという。オーバーサンプリング設定の切/入の切り替え(NOS/OSデュアルモード自由切換機能)も搭載している。出力は2300mWと強力で、Bluetooth接続時はLDACコーデックの使用に対応。AC/DCデュアル電源設計など、高音質設計。10バンドのパラメトリックEQや完全バランス構成のアンプ回路を搭載して、XLRとRCAのプリアンプ/ライン出力を持っている。価格や発売時期は未定だ。
「FIIO FT7B Black」は7月18日発売の開放型ヘッドホンのフラッグシップ機。106mmの大型ドライバーを搭載した平面駆動型で、金・銀多層コーティングを施し1μmと超薄型の振動板を採用。カーボンファイバー使用で427gと軽量だ。e☆イヤホンでの価格は12万5400円。
Questyleのブースでは、ポータブルアンプの新モデルが展示されていた。「SIGMA」「SIGMA Pro」でSIGMAが先行して秋頃の発売、Proはその上位モデルとなる。価格などは未定だが、SIGMAは10万円程度になるようだ。
SIGMA Proは、アンプとしてだけでなくオーディオインターフェースとしても利用できる。アナログ入力を持っていて、パソコンに音を取り込むことも可能だ。ヘッドホンをつないで音楽を高音質に楽しむだけでなく、デスクトップオーディオを充実させる用途でも活躍しそうな製品だ。
「内容は10年経っても変えてません」なPaw Gold復刻機
トップウィングのブースではデスクトップなどで据え置いて使うUSB DAC「Gungnir」が参考出展されていた。Lotooの製品で、すでに販売している「Mjolnir」に近いが、デジタルオーディオプレーヤーの機能は持たない。Mjolnirは132万円と高価な製品だが、価格はぐっと抑えたものになりそうだ。鋭意開発中とのことで、仕様などは今後確定していくことだろう。
Lotooブランドの製品としては、ブランド10周年を記念して、同ブランドを有名にしたデジタルオーディオプレーヤー「Paw Gold」の復刻版が800台限定で販売されるというので注目。
「Paw Gold 10th Anniversary Edition」は仕様なども当時と全く一緒で、筐体がジュラルミンからステンレススチールに変更となっているというもの。独自OSでファイル再生のみの対応という硬派なプレーヤーだが、当時の音は衝撃的だった。価格も本国では変わらないが、当時とは為替レートが大きく変わっているので、国内価格は高くなる見込み。
Lotoo製品に加え、トップウィング自社企画の製品も展示していた。電源やノイズ対策のアクセサリーが多く、マニア層を中心に性能が良くリーズナブルという点で人気だ。写真はDCリニア電源の「DC POWER BOX 19V」。
ライティング&透明天板がいい感じの多機能DAC
MUSINが取り扱っているTOPPING「D90 Discrete」はブランドではハイエンドラインに位置付けられるUSB DAC/ヘッドホンアンプ。上が透明でイルミレーションされている様子がいい。1bit DAC搭載でアナログ/デジタルの電源を分離するなどこだわった構成。価格は30万円前後になる見込みだ。
MUSINのブースでは、iBassoブランドのデジタルオーディオプレーヤー「DX340」の交換アンプカード「AMP17」も展示されていた。AMP17では窒化ガリウムアンプ技術とトランジスタのハイブリッド構成を採用しているとのこと。

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