ポータブルSSDケース「Express 1M2」
転送ストレスから解放する「Express 1M2」
「素材の転送が遅くて編集作業に入れない」「外付けSSDを新調したいけど、どれを選べば……」、動画編集や写真管理など、大容量のファイルを扱う現場では、ストレージの転送速度や安定性に関して悩みがつきもの。近年は、4Kや8Kといった高解像度コンテンツの普及により、より高性能な外付けストレージのニーズが高まっています。
そこで注目したのが、OWCのポータブルSSDケース「Express 1M2」。USB4およびThunderbolt 4の40Gbps転送に対応し、目的に応じたサイズのM.2 NVMe SSDを自由に組み合わせできる高性能な製品です。高速転送と優れた拡張性を兼ね備えており、プロフェッショナル用途にも十分に対応する仕様となっています。
見るからに放熱効果が高そうな形状
Express 1M2の特徴
圧倒的なスピードと柔軟性
Express 1M2の最大の特徴は、転送速度の速さです。USB4やThunderbolt 4に対応し、最大3151MB/sもの読み書き速度を実現。対応するSSDと組み合わせることで、4Kや8Kといった高解像度の映像ファイル、大容量のプロジェクトデータもスムーズに扱えます。動画編集やRAW画像の現像、ゲームのデータ管理など、転送速度が作業効率に直結する用途に嬉しい製品です。
また、ストレージ構成の柔軟性もポイント。スロットは1基で、NVMe M.2 2230、2242、2280のSSDを搭載可能です。ケースのみでも販売していますが、OWC製の「Aura SSD」を搭載したモデルもラインアップされており、1TB、2TB、4TB、8TBの4製品を用意。自分でSSDを取り付けることに慣れていないユーザーでも導入しやすくなっています。
USB4やThunderbolt 4に対応し、最大3151MB/sもの読み書き速度を実現
安定した動作と冷却性能
ケースは放熱性に優れたアルミ素材で作られており、表面はフィン状の加工が施されています。ファンレスながらも効率的な熱拡散を実現し、長時間の連続使用でも安定したパフォーマンスを維持します。冷却用のファンを搭載していないため、動作音が発生せず、静かな環境での使用にも適しています。
また、接続の安定性にも配慮されています。転送中の通信エラーやスリープ復帰時の接続不良といったトラブルも起きにくく、業務用の外付けストレージとして信頼できる設計です。Mac、Windowsの両プラットフォームに対応し、iPadや一部のAndroid端末でも使用可能です。
フィン状の加工が施されているヒートシンク形状のケース
とはいえここは注意したい
大きさと価格は人を選ぶかも
エンクロージャーとしての性能を最優先しているため、アルミのヒートシンク形状になっているので携帯性はあまりよくないかもしれません。サイズは手のひらに収まる程度ですが、ケースのみで260グラムの重量があり、2.3センチの厚みがあるので持ち運びにはややかさばります。軽量・小型を重視する人にとっては、少し扱いにくいと感じるでしょう。
また、価格も選ぶうえでのハードルとなるかもしれません。外付けケース単体でも1万9800円（Amazon調べ）と高価で、そこにSSDの費用も加わるため、全体のコストは一般的なポータブルSSDより高くなります。そのぶん性能や拡張面で優れているものの、手軽さやコストパフォーマンスを重視するユーザーにとっては、過剰スペックに感じるかもしれません。
性能に優れつつも、ケース単体で約2万円と高価
プロ仕様の「本気SSD」
Express 1M2は、高速なデータ転送と高い冷却性能を両立したプロ志向の外付けストレージです。動画や写真などの大容量データを日常的に扱うユーザーにとって、作業時間の短縮やワークフローの効率化に大きく貢献してくれます。特に、自分でストレージを選びたい、必要に応じて換装したいという人にとっては、有力な選択肢でしょう。
一方で、価格帯や携帯性を考慮すると、万人向けというよりも用途が明確なユーザーに向けた製品といえます。外付けポータブルSSDに「単に保存だけでなく、作業もできる性能」を求める人や、大容量のSSDが出たら換装を考えている人にとっては、導入する価値のある一台。既存のポータブルSSDに不満を感じているなら、検討する余地は大アリです！
メーカー担当者によると、SamsungのSSDと相性バッチリなのだとか。高速なデータ転送を狙うならセットで揃えたい
