チャットやSNSなどのテキストコミュニケーションにおける句点「。」の使い方が、威圧感や冷たさを与えてしまう「マルハラ(マルハラスメント)」という現象がある。特に若年層において、目上の人からのメッセージに含まれる句点に、距離感や冷淡さを感じるケースが指摘されているという。
大学生向け時間割アプリを提供するペンマークは、2025年6月4日、チャットコミュニケーションにおけるマルハラに関する調査結果を発表した。全国の「Z世代(大学生・社会人)」594名を対象に実施している。
調査では、指導的な立場の人からの「了解。」という返信に対し、「特に何も思わない・普通だと感じる」との回答が60.6%で最多。 一方で、「少し冷たい・事務的だと感じる」との回答も35.9%存在したという。なお、 「丁寧で良いと感じる」との回答は3.5%と少数派だった。
ペンマークは、「若年層は句点を使わない短文でのテンポの良いやり取りに慣れている一方、上の世代はメール文化などの影響で句点を自然に使う傾向があります。このようなスタイルの違いが、句点を含むメッセージに対して『冷たい』『怒っているのでは』といった感情を抱かせる一因と考えられます」と指摘。
加えて、「必ずしも句点の使用自体がハラスメントに直結するわけではありませんが、テキストコミュニケーションにおいては、表情や声のトーンが伝わらない分、細かな表現が受け手の印象を左右する可能性があります。特に立場が上の人からのメッセージは、受け手がより敏感に捉える傾向も考慮すべきでしょう」と付け加えている。



