関西学院大学の河盛真大氏と井村誠孝教授の研究チームは2月23日、VRゲームが若年層の視力を改善する効果があるとするレポートを発表した。
本レポートは、PCやスマートフォンなどを使うことで生じる「偽近視(調節緊張症)」を対象としたもの。
研究チームでは、偽近視が毛様体筋のストレッチにより視力回復が見込めることに着目し、毛様体筋のストレッチ要素を組み込んだVRゲームを開発。22歳から36歳までの参加者10名を対象とした実験で、視力改善効果の有無を検証した。
実験では、参加者に対して週1回以上かつ平均3日に1回以上、実験用のVRゲームをプレーしてもらい、実験前と実験開始6週間後の視力を比較する形を採用。ハードウェアはメタのVRヘッドセット「Meta Quest 2」を用いている。
結果、10名全員で視力の改善を確認。なかには、小数視力が0.7から1.8に回復したケースもみられたという。
研究チームでは今後、外眼筋運動やガボールパッチなど、毛様体筋のストレッチ以外の要素が視力回復に影響した可能性も考慮し、これらの要素を分離した対照実験も検討している。
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