この記事は『ギネス世界記録2025』の告知です。
世界中の様々な一番を集めて、認定・紹介しているギネス世界記録。その中でも「最高齢」に関する記録は、多くの人が注目してきた歴史のある記録だ。書籍の最新版『ギネス世界記録2025』と、ギネスワールドレコーズのWebサイトなどに掲載されている記録から、そんな「最高齢」の人たちの生き様、食生活にかかわる言葉をピックアップしてみた。長生きの秘訣に耳を傾けてみよう！
「よく食べ、よく眠る」
田中カ子さん（1903年1月2日－2022年4月19日）
まず紹介するのは、2021年4月20日時点に118歳108日で、当時の「存命中の最高齢の人物」となった田中カ子（たなか・かね）さんだ。田中さんは30代でパラチフス、40代ですい臓がんをわずらい、90歳のときに白内障の手術、103歳で大腸がんの手術を受けながらも、病を克服した。長生きの秘訣は、親しい家族がいて、よく食べ、よく眠り、数学パズルで知性を鋭く保っているおかげだという。
「長寿の秘訣は、オリーブオイル」
ジャンヌ・カルマンさん（1875年2月21日－1997年8月4日）
フランスのジャンヌ・カルマンさんは122歳164日まで生きた。これは、完全に証明されている中で人類史上最長の寿命だ。エッフェル塔が完成する14 年前に生まれたカルマンさんは、10代のときに画家のフィンセント・ファン・ゴッホと出会い、100 歳になるまで自転車に乗っていた。長寿の秘訣は、オリーブオイルだと生前に話していたそうだが、時にはチョコレートを楽しみ、21歳から117歳まで喫煙していた。
1875年に生まれた、人類史上最長の寿命を記録したジャンヌ・カルマンさん
写真：AP/アフロ
「害のある人々を避ける」
マリア・ブラニャス・モレラさん（1907年3月4日－2024年8月19日）
スペインのマリア・ブラニャス・モレラさんは2024年の夏に亡くなるまで、「存命中の最高齢の人物」だった。当時117歳だった。モレラさんは23年間同じ老人ホームで暮らしていて、113年前の4歳の頃の出来事を思い出すことができた。マリアさんは、娘さんの協力を得てTwitter（現X）で長生きの秘訣を「秩序、平穏、家族、友人、自然とのつながりを大切にし、安定した精神を保ち、悩みなく後悔なく、ポジティブに生活し、害のある人々を避けること」と投稿していた。
長生きの秘訣は「運がよかっただけ」
ギネス世界記録には「存命中の最高齢」だけでなく、「最高齢の四ツ子」、「最高齢の歯科医」、「最高齢のアイススイマー」といった関連する記録カテゴリーがある。そういったアクティブな長寿な人たちは庭でブルーベリーや枝豆を栽培したり、たまご、キノコを食べるなど、食生活に気をつけている。ただ一方で、長生きは運次第という意見も多い。前出のモレラさんは「長寿は運も大事だと思います。運と遺伝子です」と話している。
現在の「存命中の最高齢の男性」の記録を保持している、イギリスのジョン・ティニスウッドさん（1912年8月26日生まれ）は、2024年4月24日時点で111歳242日だ。第二次世界大戦の退役軍人であるティニスウッドさんも長生きの秘訣を「運がよかっただけ」と語っている。毎週金曜日にはフィッシュアンドチップスを食べているそうだ。
ジョン・ティニスウッドさんは生まれるわずか20年前に創設されたリバプールFCの熱狂的なサポーターでもある。若い世代へのアドバイスは「全力をつくせ！」だ
写真：Guinness World Records
「長生きなのはたまたま」説は他にもある。アメリカのサルスティアーノ・サンチェス・ブラスケス（1901年6月8日－2013年6月12日）は長生きの秘訣を1日1本のバナナを食べることとしながらも「たまたま他の人よりも長く生きられただけ」、イスラエルのイスラエル・クリスタルさん（1903年9月15日－2017年8月11日）は「ずっと頭がいいやつも、強靭なやつも、イケメンなやつもいたけど、全員、僕より先に死んじまったよ。一生懸命働き続けることだけなんだ」と語っていた。
長生きするためには、確かに運は大事かもしれない。食生活以外に、どんなことを心掛ければよいのか。最後にイギリスのトム・ムーア卿（1920年4月30日－2021年2月2日）のモットーを紹介しよう。コロナ禍の2020年に、99歳でイギリス公式シングル・チャート第1位を獲得したムーア卿のモットーは「明日はよい日になる」だ。ムーア卿は新型コロナウイルス感染症のパンデミックが続く中、自宅の庭を歩くことによって、イギリスのNHS（国民保健サービス）のためにチャリティウォークで集まった寄付金最高額（個人）の4,450 万ドル（当時で約47億5,000万円）を調達した。ロックダウンの中、多くの人々に希望を与えたのだった。
引用元：『ギネス世界記録2025』、『ギネス世界記録2022』、ギネスワールドレコーズジャパンWebサイト
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© 2024 Guinness World Records Limited
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