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Sakana AIと三菱UFJ銀行がタッグ! 銀行特化型AIを開発

2025年05月19日 16時30分更新

文● サクラダ 編集●飯島恵里子/ASCII

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左からSakana AI COO伊藤 錬氏、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG) 代表執行役社長 亀澤宏規氏

 Sakana AIは5月19日、三菱UFJ銀行との間で今後数年間にわたる包括的パートナーシップ契約を締結したことを発表した。この提携により、Sakana AIは最先端AI技術を駆使し、三菱UFJ銀行の業務改革を後押しするソリューションを提供する。あわせて、Sakana AIの共同創業者兼COOである伊藤 錬氏が、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)のAIアドバイザーに就任し、銀行業務の変革に向けたAI戦略の実現に向けて緊密に連携していく。

銀行特化型AIで業務プロセスを革新、文書作成から始まる銀行DX

 Sakana AIは2023年の創業以来、AI技術の革新を追求し、2024年8月には科学研究プロセスを自動化する「AIサイエンティスト」を発表。その改良版であるAI Scientist-v2が生成した論文が、AI分野のトップ国際学会のワークショップで査読を通過するなど、目覚ましい成果を上げている。AI活用による大きな価値創出が期待される分野として金融業に着目し、過去6ヵ月にわたり日本の金融機関各社との対話を通じて業務と課題への理解を深め、2025年から金融特化型AIの開発に着手していた。

 今回の三菱UFJ銀行とのパートナーシップは3年超にわたるもので、2025年7月から始まる半年間はパイロットフェーズと位置付けられる。この期間では、銀行業務の中核であり、AIエージェント技術の適用効果が高いと考えられる社内外の文書作成プロセスの自動化に注力する。従来の生成AIが得意とする情報要約に留まらず、業務目的に沿った本質的な判断や文書作成を自動化・支援できる、より高度なソリューションの開発を目指す。パイロットフェーズの後は、三菱UFJ銀行のエンタープライズシステムへの本格導入を進めるとともに、他の業務領域へもAIエージェント技術の応用範囲を拡大していく計画だ。

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