アップルは5月13日、2025年後半にリリース予定の新しいアクセシビリティ機能を発表した。
主な新機能や追加機能は以下のとおり。
●アプリごとのアクセシビリティー対応状況の表示を追加(App Store)
App Storeでは各アプリのページに新セクションが追加され、アプリやゲーム内のアクセシビリティー機能が一目でわかるようになる。VoiceOver、音声コントロール、大きなテキスト、十分なコントラスト、動きの軽減、キャプションなどの対応状況が表示される。
●Mac版拡大鏡
iPhoneとiPadで提供されていた拡大鏡機能がMacにも登場。カメラを接続すれば、周囲をズームしたり、ホワイトボードやスクリーンの文字を読みやすくしたりできる。iPhone上のContinuity CameraやUSBカメラに対応し、Desk Viewを使って文書を読み取ることも可能だ。
●Braille Access(点字支援機能)
iPhone、iPad、Mac、Apple Vision Proを点字メモ帳として使える機能。
数学や科学の授業で使われるネメス点字を使った計算機能や、点字ディスプレー上でのリアルタイムの会話文字起こしにも対応。さらに内蔵アプリランチャーを使えば、点字ディスプレーや接続したデバイスから点字入力することで、指定したアプリを起動することも可能だ。
●アクセシビリティーリーダー
ディスレクシアや低視力など、さまざまな障がいをもつユーザー向けに設計された新しい読書モード。フォント、色、間隔などの広範なカスタマイズオプションがあり、テキストがさらに読みやすくする。
別の機能やアプリからの呼び出しにも対応しており、レストランのメニューなど、現実世界のテキスト情報を扱うこともできる。
●Apple Watch版ライブキャプション
耳が不自由なユーザー向けに、iPhoneがマイクで拾った音声のライブキャプションをApple Watch上で確認できるようになる。
●Apple Vision Proの視覚補助を強化
メインカメラを使って周囲すべてを拡大表示する機能や、周囲の環境を説明したり物体を認識したりする「Live Recognition」機能を追加。
●パーソナルボイス機能の強化
声を失うリスクのあるユーザーが、自身の声に似た合成音声を作れるパーソナルボイス機能を強化。デバイス上の機械学習やAIの進歩を活用することで、10フレーズの録音から1分未満で自然な合成音声を作成できるようになる。
●アイトラッキング機能の強化
iPhoneやiPadでアイトラッキングを利用する際、選択操作でスイッチまたはドエル(静止)を選べるオプションを追加。
さらにiPhone、iPad、Apple Vision Proでは、キーボードのドエルタイマー追加やスイッチ入力時の手順短縮、QuickPathの有効化といった改善を通じて、より簡単なキーボード入力を実現する。
●ヘッドトラッキング機能の追加
アイトラッキングと同様に、頭の動きでiPhoneやiPadを制御できる機能を新たに追加。
●Brain Computer Interfaces(BCI)への対応
重度の運動障害を持つユーザー向けに、身体的な動きなしでデバイスを制御できるBrain Computer Interfaces(BCI)に対応した新プロトコルを、iOS、iPadOS、visionOSに追加。
●乗り物酔い軽減機能をMacに拡大
iPhoneとiPadに導入済みの乗り物酔い軽減機能をMacにも導入。
さらに新機能として、アニメーションドットのカスタマイズも可能となる。
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