アイロボットジャパンは4月16日、ロボット掃除機「ルンバ」シリーズのフルラインナップ刷新を発表した。新製品は全6機種で、発売日は4月18日。価格は3万9400円から。2024年4月に就任した米本社CEOゲイリー・コーエンが主導する初の大規模なリニューアルとなる。
新ラインナップは「Roomba」「Roomba Plus」「Roomba Max」の3カテゴリーに分かれ、単身世帯向けのエントリーモデルから、子育て世帯やペットオーナー向けの高機能モデルまで幅広く展開。一部モデルにはゴミ捨ての手間を減らす「機械ゴミ圧縮機能」など、日本市場を意識した新機能を盛り込んだ。アイロボットはリニューアルを通じて、2030年までに国内クリーナー市場で20%をルンバにするという目標を掲げている。
一方、米本国のアイロボットは苦境が続いている。中国メーカーとの競争激化や、アマゾンによる買収契約の白紙化を背景に負債が増大。2024年3月の決算発表では「今後12ヵ月以内に負債返済の手段が見つからなければ、事業継続が困難になる可能性がある」との注記が盛り込まれた。今回のフルラインナップ刷新は、こうした本国の経営再建と表裏一体の戦略といえる。アイロボットは「ロボット掃除機の当たり前」を目指し、日本市場でもさらなる普及拡大を狙う。



