松本典子の「はじめよう！Azure Logic Apps／Power Automateでノーコード／ローコード」 第48回

「備品購入」「経費申請」など、承認者やその数が異なる承認ルートをまとめて処理

Power Automateで「複数の承認ルート」対応の承認ワークフローを作ろう

3-2. アクションの設定：応答の詳細を取得する

　フォームから送信された入力内容を、このワークフロー内の「動的なコンテンツ」として利用するためのアクションを実行します。

　検索窓に「Microsoft Forms」と入力してコネクタをクリックし、アクションから「応答の詳細を取得する」を選択します。

「応答の詳細を取得する」アクションの設定

　このアクションに設定する内容は次のとおりです。

　（1）フォームID：トリガーで選択したフォームと同じものを選択
　（2）応答ID：「新しい応答が送信されるとき」の動的なコンテンツ「応答ID」を入力

3-3. アクションの設定：項目の作成

　フォームから送信された承認申請の内容を、「2-1. Sharepointリストの準備」で作成した「EmployeeApplicationList」に入力（記録）します。

　検索窓に「SharePoint」と入力してコネクタをクリックし、アクションから「項目の作成」を選択します。

「項目の作成」アクションの設定

　このアクションに設定する内容は次のとおりです。

　（1）リスト名：SharePointリスト「EmployeeApplicationList」を選択
　（2）タイトル：動的なコンテンツ「応答の詳細を取得する」の「申請の種類」を選択
　（3）申請日：動的なコンテンツ「応答の詳細を取得する」の「申請日」を選択
　（4）名前：動的なコンテンツ「応答の詳細を取得する」の「申請者名」を選択
　（5）メールアドレス：動的なコンテンツ「応答の詳細を取得する」の「申請者メールアドレス」を選択
　（6）ステータス Value：「申請中」を選択
　（7）申請内容：動的なコンテンツ「応答の詳細を取得する」の「申請内容」を選択

3-4. アクションの設定：条件

　今回のワークフローでは、複数の承認ルートを選べるようになっています。ここでは「条件」アクションを利用して、入力フォームの「申請の種類」で選択された承認ルートで処理を分けます。

　なお、今回は承認ルートが2つだけなので「条件」アクションを使いましたが、3つ以上ある場合は「スイッチ」アクションを利用すると効率的です。「スイッチ」アクションの使い方については、本連載の第47回記事で解説しています。

　検索窓に「条件」と入力して「コントロール」コネクタをクリックし、アクションから「条件」を選択します。

「条件」アクションの設定

　「条件」アクションに設定する内容は次のとおりです。「申請の種類」で「備品購入」が選択されたかどうかで、処理を分けています。

　（1）動的なコンテンツ「応答の詳細を取得する」の「申請の種類」を選択
　（2）「次の値を含む」を選択
　（3）「備品購入」と入力

「申請の種類」が「備品購入」（はい）かそれ以外（いいえ）かで条件分岐

　このように条件分岐して、「申請の種類」が「備品購入」ならば「はいの場合」の処理を、それ以外（今回は「経費申請」）の場合は「「いいえ」の場合」の処理を行います。