Ryzen 7 9800X3DとRTX 4070 Ti SUPERを搭載「XA7R-R47TS」で重量級タイトルを試す!
「モンハンワイルズ」もこの構成のゲーミングPCならめちゃ快適! 集中力を途切らせない静音さもさすが
2025年02月28日 11時00分更新
サードウェーブが展開するゲーミングパソコンブランド「GALLERIA(GALLERIA」の「GALLERIA XA7R-R47TS 9800X3D搭載」(以下、XA7R-R47TS)は、お馴染みとなったデザインで使い勝手のいいPCケースに身を包む、準ハイエンドともいえるアッパーミドル構成ゲーミングパソコンだ。CPUにゲーミング最強の「Ryzen 7 9800X3D」を搭載し、GPUにはNVIDIAのアッパーミドル向けモデル「GeForce RTX 4070 Ti SUPER」を搭載する。
前回のパフォーマンス検証では軽~中量級ゲームタイトルを用いて、フルHDやWQHDでの最高画質&超高フレームレートゲーミングが楽しめる点や、4Kでも高フレームレートを叩き出せるパフォーマンスを確認できた。
今回はよりグラフィックス負荷の高い重量級ゲームタイトルを揃えて、XA7R-R47TSの“本気”を探っていきたいと思う。
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なお、XA7R-R47TSは現在完売となっており、後継モデルとなるGeForce RTX 5070 Tiを搭載した「GALLERIA XA7R-R57T 9800X3D搭載」が販売中だ。価格は46万9980円。今回検証したモデルよりGPUパワーが上がっていると予想できるので、こちらもチェックしてみてほしい。
WQHDは最高画質設定で快適動作。4Kも殆どのゲームタイトルは最高画質設定でイケそう!
ではここから、いくつか実際のゲームタイトルを用いてXA7R-R47TSのゲーミング性能を確かめていこう。先述のとおり、今回はいわゆる重量級ゲームタイトルと呼ばれる、ゲーミングパソコンへの性能要求が高いゲームタイトルを用意した。そのような重量級ゲームタイトルを最高画質設定でプレイすることが、PCゲーミングの醍醐味のひとつであることは間違いないだろう。
使用したゲームタイトルは次の通り。
「サイバーパンク 2077」:レイトレーシングなどを用いた美麗なグラフィックスが特徴のアクションアドベンチャー。2020年12月の発売から現在までアップデートが続けられ、最新グラフィックス技術を次々と取り入れている。
「インディ・ジョーンズ/大いなる円環」: 映画「インディ・ジョーンズ」シリーズの主人公になりきるアクションアドベンチャー。実写映画をそのまま再現したかのようなリアルなグラフィックスが特徴。それゆえ負荷もかなり高い。
「Monster Hunter Wilds ベンチマーク」:2025年2月28日発売の大人気ハンティングアクションゲーム最新作。その動作を確認するためのベンチマークソフトが先日より配布開始された。本作はグラフィックスが大幅に進化し、その分ゲーミングパソコンに求められる性能も高くなっている。
いずれのタイトルもグラフィックスオプションは最高画質となるプリセットを選択。解像度は1920×1080ドット(フルHD)、2560×1440ドット(WQHD)、3840×2160ドット(4K)の3パターンを計測している。
1本目はサイバーパンク 2077から。ゲーム内ベンチマークを用いてフレームレートを測定した。画質設定はクイックプリセットから「レイトレーシング:オーバードライブ」を選択。パストレーシングも使用する一番高画質かつ一番重たいプリセットだ。DLSSのフレーム生成も有効にしている。
フルHDとWQHDでは平均フレームレートが100fpsを大きく超えており、ゲーミングディスプレーと組み合わせて滑らかなゲームプレイを期待できるパフォーマンスを示した。
4Kになると100fps超えといった高フレームレートは厳しくなるが、最小フレームレートが約70fpsで、全編通して60fps以上を安定的に維持できていることを示している。4Kの場合はフレームレート60fps固定での安定プレイがオススメだ。
2本目は映画の主人公気分を味わえるインディ・ジョーンズ/大いなる円環より。本作は大容量の高画質テクスチャパックを別途用意するなどグラフィックスに力を入れているゲームタイトルで、パストレーシングといった超高画質グラフィックス技術も取り入れられている。
画質設定は、プリセットの全体的なグラフィック品質から「究極」を選択、パストレーシングは「フルRT」で様々な光表現をレイトレーシングで行なうよう設定。その他、DLSSは「品質」、フレーム生成も有効としている。
テストは最初のジャングルシーンで行ない、フレームレートの計測には「CapFrameX」を使用。平均フレームレートの他に、データ全体を100分割し最小値から1%の数値を「min(1%)」として最小フレームレートの代わりに記載している。
ただ今回、グラフィック品質が究極だと4KでVRAM不足に陥りフレームレートがわずか2fpsにまで下がってしまってまともに操作できなくなってしまった。そのため4Kではプリセットを2段階下の「ウルトラ」の状態で計測しており、こちらは参考値として見ていただきたい。
かなり重たい画質設定のため、XA7R-R47TSをもってしても100fps超えの高フレームレートというわけにはいかなかったが、フルHDやWQHDではmin(1%)が60fps以上のラインをキープできており、ゲームプレイ自体はスムーズで全く問題のないものだった。
ただ4Kではプリセットを下げたうえでも60fpsキープは難しい状況のようで、本作を4Kでプレイするにはパストレーシングの効果を減らすなど、もう少し設定を煮詰める必要がありそうだ。
最後は大人気ハンティングアクション最新作の動作を確認するMonster Hunter Wilds ベンチマークで、スコアーとフレームレートの計測を行なった。グラフィックプリセットは「ウルトラ」を選択し、レイトレーシングは「高」を選択する最高画質設定をセットしている。その他、DLSSは「クオリティ」でフレーム生成は「ON」とした。
ベンチマーク結果のスコアーと平均フレームレートは次のとおり。
スコアーはフルHDが2万越えで“非常に快適にプレイできます”の判定を得た。WQHDと4Kは“快適にプレイできます”の評価だ。
平均フレームレートの結果に目を移すとフルHD、WQHDともに平均100fpsを超えていてスムーズな狩りが期待できそうだ。4Kも平均60fpsを大きく超えているので、“快適にプレイできます”の評価も頷ける。
なお、本ベンチマークはフレーム生成をONにするとスコアーが下がるという特質を持っている。参考までにフレーム生成をOFFにしたときのスコアーと平均フレームレートは次のようになった。
フルHD:スコアー34329、平均101.33fps
WQHD:スコアー29718、平均87.28fps
4K:スコアー21011、平均61.84fps
このように、フレーム生成の有無でスコアーに約1万ほどの差が出る結果に。また、フレーム生成を用いずとも平均60fps以上を出せるポテンシャルを持つことがわかったので、特に余裕のあるフルHDやWQHDの場合はフレーム生成OFFのほうが遊びやすいということがあるのかもしれない。
Ryzen 7 9800X3D搭載という部分だけではない、全体的な完成度の高さが魅力の1台
以上、XA7R-R47TSのゲーミング性能検証の後半戦となる今回は、レイトレーシング対応の重量級ゲームタイトルを揃えることで、XA7R-R47TSのフルパワー性能をある程度。
検証結果から、XA7R-R47TSは重量級ゲームタイトルの最高画質設定において、WQHDや4Kで堅実に平均60fps以上を出して快適なゲームプレイを提供してくれるゲーミングパソコンということが確認できた。システムメモリー16GBという部分が唯一の懸念だったが、今回用意したゲームタイトルではとくに大きな影響は無かったようだ。
インディ・ジョーンズ/大いなる円環の4Kゲームプレイには厳しい部分もあったが、このタイトルの4K最高画質設定をまともに動かせるのは「GeForce RTX 4090/5090」といったVRAM 24GBクラスの最上位GPUしかないので、例外中の例外と思ってほしい。
また、XA7R-R47TSを使用していて気付いたのが冷却ファン音についてだ。これまでの経験上、ハイエンドやそれに近い構成のゲーミングパソコンでは冷却性を重視するあまり、ゲームを開始するとすぐ冷却ファンが唸りを上げる製品も少なくなかった。
その点、XA7R-R47TSはかなり上手く制御されているように思える。もちろん無音というわけではないが、軽~中量級ゲームではほとんどアイドル時と動作音が変わらず、今回用意した重量級ゲームでも煩いと感じるまでには至らなかった。Ryzen 7 9800X3Dの発熱の少なさとも関係しているのだろうか。
このように、ゲームパフォーマンスだけでなく全体的な完成度の高さがXA7R-R47TSからは感じられた。現在入手困難な最強ゲーミングCPUのRyzen 7 9800X3D搭載という時点でプレゼンスの高い本機だが、実際に使用するとさらに大きな満足感を得られるはずだ。
| 試用機の主なスペック | |
|---|---|
| モデル名 | GALLERIA XA7R-R47TS 9800X3D搭載 |
| CPU | Ryzen 7 9800X3D、4.7GHz~最大5.2GHz(8コア/16スレッド) |
| CPUクーラー | ASETEK 624S-M2(水冷式) |
| グラフィックス | GeForce RTX 4070 Ti SUPER、GDDR6X 16GB |
| メモリー | 16GB(DDR5-4800 8GB×2) |
| ストレージ | 1TB M.2 NVMe SSD(Gen4) |
| 内蔵ドライブ | ー |
| チップセット | AMD B560 チップセット |
| インターフェース(前面) | USB 3.2 Gen1 Type-A×4、オーディオアウト、オーディオイン |
| インターフェース(背面) | SB 3.2 Gen1 Type-A×5、USB 2.0 Type-A×4、USB 3.2 Gen2 Type-C、1000BASE-T LANポート、HD Audioコネクタ、HDMI、DisplayPort×3 |
| 電源 | 50W 80PLUS GOLD |
| PCケース | ガレリア専用 SKケース (ATX) スタンダード(ガンメタリック)Ver.2 |
| サイズ | およそ幅220×奥行440×高さ480mm |
| OS | Windows 11 Home(64bit) |
| 価格 | 41万4980円から |









