2000年代:カジノとエンターテインメントの都市へ
ラスベガスを訪れた人が口を揃えて言うのは、「歩いても歩いても目的地に着かない」ということ。
どういうことかというと、建造物も、道路も、陸橋も、すべてが巨大なので、一見するとすぐ近くにあるように見える目的地が、実は3kmとか、5kmくらい離れていたりするのです。目視で「歩いて10分くらいだな」と思って歩き始めると、20分も、30分も歩き続けることになります。徒歩で移動する際は、マップアプリなどでおおむねの予測を立てるのが無難。
ちなみにこの記事に使っている写真は焦点距離28.8mmの広角寄りのレンズで撮っています……カメラに詳しい方は、街のスケール感が想像できるでしょうか。
縮尺による錯覚の問題に加えて「真っ直ぐ進みたいのに進めない」という問題もあります。道路を跨いで向こう側へ行くために、陸橋を通って反対車線に移動し、降りてから横断歩道で元の車線側に戻るといった経路を辿る必要のある場所がものすごく多いです。
これは、エリア全体をひとつのホテルのグループが仕切っていて、同じグループのホテルの近くを通過させるような構造が街全体に見られるためです。つまり、強制的に寄り道をさせて、お金を使うチャンスを発生させているということですね(この話、職場の大ベテランであるイビサさんに教えてもらいました)。
近年になってからは、新たな街のシンボルとして知られる球形シアター施設・スフィアなども建ち、ますますエンターテインメントの都市として発展し続けています。
昼夜を問わず、街の広いエリアから見えるスフィアですが、構造としては球形の骨格をLEDが覆っていて、すこし離れた場所から見た方が綺麗です。
関連して、ラスベガスの電飾をネオン、ネオンと便宜的に言いますが、実際にはほとんどがLEDに置き換わっています。ただ「きらびやかなLEDが輝く眠らない街」というと少しロマンに欠ける気もするので、今後も私はネオンと言いたいと思います。

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