具体像と目標数値の公表が望まれる中期の成長戦略
シャープの相次ぐ資産の売却、これは過去との決別であり、再成長の足掛かりなのか?【CEO年頭挨拶】
2025年01月08日 06時00分更新
ブランド企業・SHARPの新たなスタートとは?
沖津社長兼CEOは、2024年を総括し、「再成長に向けた確かな基盤の構築に、全社一丸となって取り組んだ1年であり、それぞれの取り組みが着実に成果につながりつつある」とコメント。また、社内で実施した第2回エンゲージメントサーベイの結果が、前回よりも若干改善していることにも触れた。第2回エンゲージメントサーベイの結果は、現時点では速報値を見ただけであり、「今後、私自らが詳細を確認し、さらなる改善に努めていく考えである」とした。
一方、2025年については、「いよいよブランド企業“SHARP”としての新たなスタートを切る1年になる」と位置づけ、「今年の仕事始めにあたり、私たちの原点である創業の精神である『経営理念・経営信条』と『まねされる商品をつくれ』に、いま一度、立ち返ってもらいたいと思う。そして、一人ひとりが『誠意と創意』を、いかんなく発揮し、全員の力で、シャープらしい新たな価値を次々と創り上げていこう」と呼びかけた。
メッセージの最後には、正月休みに、京都の伏見稲荷大社を訪れ、願い事が達成されるように祈念して創られた「達成のかぎ」を授かってきたエピソードを紹介。「私はこの『達成のかぎ』を、毎年授かるようになって以降、多くの年で業績目標を達成することができている。今年度も公表値を必ずやり遂げることができると確信している」と語った。
2025年は、シャープが再成長の狼煙を上げることができるかどうかが注目される。