このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

日産のEV「リーフ」のバッテリーを再利用したポータブル電源が車中泊にピッタリだった

2024年12月31日 12時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

PD60W対応でノートPCにも余裕で給電可能

nissan

ACアダプターと本機

nissan

ACアダプターの長さは約16cm

nissan

ACアダプターの幅は約5.5cm

nissan

車両のアクセサリーソケットと接続した様子

 入出力系統を見ていきましょう。入力は12~25Vの直流で100W。充電は自動車のアクセサリーソケットならケーブル1本、家庭の100V交流電源からは付属のACアダプターを用います。アダプターは普通のノートPCについてくるようなタイプです。

nissan

6時間程度走行した状態で43%

 充電時間はACアダプター使用時で約9.5時間、クルマのアクセサリーソケット使用時で約14時間かかります。実際、空っぽの状態から滋賀の彦根あたりから都内まで6時間走行したところ43%まで充電できました。

nissan

フロントパネル

 出力はAC100Vのアウトレット2つと、4つのUSB(Type-A×2、Type-C×2)、そしてDC100Wまで出力できる12Vアクセサリーソケットが用意されています。それぞれ端子の横には電源ボタンがあり、使う際はボタンを押すと電力が取り出せるようになります。

nissan

リアパネルに書かれた出力表

 AC100V出力は合計600W(瞬間最大1200W)。前出の同容量製品BN-RB62-CのAC出力が500Wなので少しだけ上回っています。さらに、HIGH-POWERというボタンを押すと900Wまで対応。さすがにドライヤーやヘアアイロンといった電熱機器は難しいですが、それでも電気毛布(50W)なら約12時間分の電力は取り出せます。春秋の車中泊にピッタリです!

nissan

USB端子まわり

nissan

出力ボタンを押した様子。無負荷で5Wを消費する

 USB端子のうちType-Aは5V1.5A、Type-Cはひとつが5V3A、もうひとつが最大20V3AのPD60W出力に対応しています。スマートフォン(3000mAh)なら約56回、40WhのノートPCなら約15回も満充電にできます。

 今回、一泊二日の取材で使いましたが、車中に入れっぱなしにしてクルマから離れても大丈夫という安心感は何物にも代えられないなぁと実感。以前、別の取材で夏場にポータブル電源を使った際、炎天下の車内に入れっぱなしするのが怖くなり、別場所に移動させたことがあります。その際、地味に重くて泣きそうになったことを思い出しました。車内に置いたまま、には大きな価値があるのです。

nissan

 使いながらMIL規格(アメリカ国防総省の調達品質基準)をうたうガジェットを思い出しました。MIL規格のガジェットは割高なものの頑丈です。それゆえ、落としても傷はつくけど中身は平気という安心感があります。こうした部分はスペック表の数字では見えづらいもの。

 「ポータブルバッテリー from LEAF」も、安心という数字に表れないところに価値を見出せる人なら、絶対にアリなアイテムといえるでしょう。筆者も商品そのものに大変惹かれています。

 ですが、いかんせん17万円という価格にハードルの高さを感じます。自動車のバッテリーを再利用したポータブル電源が増え低価格化が進めば、環境にもお財布にも優しくなり、それこそが真の「持続可能な」社会の実現であり、電気自動車は環境に優しいといえるのではないかな、などと思いました。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ