ドリフト競技の最高峰「D1グランプリ」。その2024年シーズンも大詰めとなる第6~7戦が、オートポリス(大分県)で開催されました。ASCII.jpが応援するTeam TOYO TIRES Driftの#66 藤野選手、#77 松山選手、#88 川畑選手の様子をレポートします。
【レース前の様子】川畑選手がエンジンを間に合わせて参戦!
シーズン屈指のハイスピードコースであるオートポリス戦。前戦エビスでエンジンが壊れ、排気量の少ないエンジンで戦いに挑んだ川畑選手は、新エンジンを投入。「do-Luck(老舗ビルダー)の伊藤社長に無理を言って作ってもらいました」と短い期間にも関わらず間に合わせてくれたことに謝辞を述べます。
オートポリスを得意とする松山選手は、マシンにGTウイングを装着し準備万端。ですが、「振り出しのタイミングが思っていたのと違うんですよね」と昨年までのGRスープラとGRカローラの挙動の違いに苦労されている様子。
競技区間は例年同様のコース逆回り。車体の一部が必ず通過しなければならないゾーンの設定も昨年同様ですが、そのゾーン区間は入口から出口まで通らなければならない、というルールに変更されました。
【土曜日・単走】コースアウト続出の荒れた展開
阿蘇の涼風がサーキットに心地よく吹く午前9時から、追走トーナメント進出を決める単走が始まりました。路面はセミウェットで大変滑りやすい状態で、コースアウトする選手が続出。それゆえ優勝候補が単走落ちをするなど波乱の展開となりました。
松山選手は、1本目にゾーン3でコースアウトしてしまい失敗。2本目は松山選手らしさを抑えた無難な走りでノーミス。単走13位で追走進出を果たします
川畑選手は1コーナーの侵入でミスをし、続くゾーン2とゾーン3で失敗と散々。2本目は松山選手同様に抑えながらも、よりドリフトの角度をつけた走りでノーミス。単走10位で追走進出を決めました。
藤野選手が走り出すころには、路面はさらに乾いた状態に。それがまた滑りやすさを助長させ、1本目はゾーン3でコースアウト。2本目はゾーン3の出口側が不通過で減点されるも、全体的に点数が高く、単走6位で追走進出を果たしました。
【土曜日・追走】藤野選手が3位表彰台
松山選手4位、川畑選手6位入賞
日が出て路面は完全にドライとなった追走トーナメント決勝。松山選手はベスト16戦で、#27 茂木選手(27WORKS)の後追いで先方のミスによりフロントを損傷。ですが先方のリタイアで勝利。その間までにマシンを修理します。
ベスト8戦の#55 松川選手(広島トヨタ team DROO-P)の対戦。足回りは完全に直り、松川選手に完勝。
ベスト4で#18 日比野選手(SHIBATA RACING TEAM)に対して、1本目は相手のミスもあってリードを得るも、入れ替えての2本目でミスをしてしまい惜敗。4位で大会を終えました
川畑選手はベスト16でルーキーの#47 米内選手(GP SPORTS × GreenTop)に完勝。
ですがベスト8戦で#2 田中選手(SEIMI STYLE SHIBATIRE DRIFT)の後追いで接触。そのままコースアウトをしてしまい失敗。入れ替えての先行の走りもゾーン3が少し浅くて失敗し、ここで敗退します。
藤野選手はベスト16戦でルーキーの#80田野選手(TEAM D-MAX RACING)に完勝。
ベスト8戦でシバタイヤのエース、蕎麦切選手に対して辛勝。準決勝に勝ち上がります。
準決勝の相手は、川畑選手を打ち破り、蕎麦切選手のチームメイトである田中選手。ここで雨が降り始め、刻一刻と路面状況が変わる状態に。藤野選手後追いの1本目は、田中選手に終始寄せて後追いポイントを大量獲得。圧倒的有利な状況で藤野選手先行の2本目に挑みます。
ですが、ここで滑りやすい路面にミスを連発。減点17を引かれて逆転を許し3位で大会を終えました。
藤野選手「田中選手との1本目は滑っていましたけど、あのぐらいのグリップ力だったら、そこそこ攻めても大丈夫だと思って行きました。ですが先行になったとき、さらに滑るようになってて。スタートしてからはグリップしていたんですけれど、最初の侵入はラバー(タイヤカス)が乗っていて、雨が強くなってきたこともあって……」と悔しそうでした。
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