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10万円台からCopilot+ PCが買える! レノボの最新機種はファミリーからプロまで幅広い層に展開

2024年10月31日 18時00分更新

文● 市川/ASCII 編集⚫︎ASCII

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 レノボは10月31日、IFAで発表済みのコンシューマー向けノートPC「Lenovo Yoga Slim 7i Aura Edition Gen9」をはじめとする新製品についての説明会を開催した。

 同社はコンシューマー向けPCのコンセプトとして「Smarter AI for All」を掲げ、世界に向けて人々の生活をより豊かに、働き方をより効率的にするための製品・技術を追求し、提供していきたいとしていた。

コンシューマー製品事業部  部長 櫛田 弘之氏

 発表会には同社のコンシューマー製品事業部 櫛田 弘之氏が登壇し、レノボのAI PCについての考え方、また新製品について語った。

AI PCは難しいものではなく生活に寄り添う便利なもの

 櫛田氏はAIについて、生成AIや画像生成など高度な使い方のイメージが先行しているが、本来は「知らないうちに助けてくれる」「自分でやっていたことを自動でやってくれる」「新しいことにチャレンジできる」といった便利なサポート機能だとしている。

  たとえば部屋を離れたときに自動でPC画面をロックする「スマートロック」や、利用用途にあわせてPCのパフォーマンスを最適化しているなどといった些細な部分でもAIのサポートを受けている。

 このように現在のPCにおいては、クリエイティブな面以外にもAIが活用されている部分が大きい。

 そのうえで同社はx86系、Arm系からCopilot+ PCを幅広くラインアップ。学生から社会人、ファミリー向けなど、AIを使ってみたいというユーザーに対して、豊富な選択肢を用意している印象だ。

最新機種はx86系・Arm系と幅広い展開

Yoga Slim 7i Aura Edition Gen9

 Yoga Slim 7i Aura Edition Gen9は、レノボとインテルが協力して作り上げた最新ノートPCで、パフォーマンスとAI機能、専用のUI(ユーザーインターフェース)を搭載したプレミアムなモデルとなっている。

 主なスペックは、CPUにインテルCore Ultra 7プロセッサー 258Vを搭載、インテルAI Boostにより最大47TOPSを実現。メインメモリーは32GB、1TB(PCIe NVMe/M.2)のSSDを搭載する。

 ディスプレーは15.3型2.8K(2880×1800)液晶でIPS、100% sRGB、120Hz、500nit、マルチタッチパネルを採用。インターフェースにはThunderbolt 4×2、USB 3.2 Gen 1×1、HDMI×1、プライバシーシャッターボタンなどを採用。

 大きな特徴として、使用シーンに合わせてPCを調整できる「Smart Modes」、シームレスなデータ共有ができる「Smart Share」、サポートに簡単に接続できる「Smart Care」を搭載している。

Aura Edition独自の機能「Smart Modes」、「Smart Share」、「Smart Care」

 いずれもユーザビリティーをかなり意識した仕様で、Smart Modesはセキュリティー機能を強化できる「シールドモード」、使用中の姿勢やPCとの距離感などを検知してアテンションを出してくれる「ウェルネスモード」などから構成されている。

 Smart Shareは、PCとスマホを事前にBluetooth接続しておけば、スマホの画像やデータなどをPCに接触させるだけで、共有できる機能だ。ワンタッチで画像などを共有できるので作業の効率性があがる。

 Smart Careは実際の技術者によるリアルタイムのトラブルシューティングで、必要なときに適切なサポートを受けることができる。

 Copilot+ PC要件も満たしているので、Copilot+ PC専用機能のほか、長時間のバッテリー駆動(JEATA3.0では約22.3時間)など、ハイパフォーマンスなモデルの1つとなっているだろう。

 製品サイズは幅343.8×奥行き235.4×高さ13.9mmで重さが約1.53kg。直販価格は25万2560円となる。

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9

Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9

 発表会では Ryzen AIシリーズを搭載したCopilot+ PC「Lenovo Yoga Pro 7 Gen 9」も紹介された。

  レノボのハイエンドモデル「Yogaシリーズ」ということもあり、CPUにAMD Ryzen AI 9を搭載、演算能力は50TOPSを実現。メインメモリーは32GB、1TB SSDのストレージを搭載しており、パワフルでスピーディーな作業が可能になっている。

 ディスプレーは14.5型2.8K(2880×1800)OLED (有機EL)、100% DCI-P3、120Hz、600nit、ブルーライト軽減パネルなどを採用。インターフェースにはUSB 3.2 Gen 2×1、USB 3.2 Gen 2 Type-C×1、USB 4 Type-C×1、HDMI×1などを装備。

  またYogaシリーズの特徴でもある快適な入力を実現する1.5mmキーストロークと0.3mmディープディッシュキーキャップを備えたキーボードを備えており、IdeaPadシリーズと比較するとリッチな打鍵感を実現している。

  ディスプレーは有機ELで美麗、Dolby Vision対応、120Hzのリフレッシレート、0.2msの応答速度と性能の高さは折り紙つきなので、クリエイティブ向けにもおすすめの一台だろう。製品サイズは幅325.5×奥行き226.49×高さ16.6mmで重さが約1.54kg。価格は26万6420円。

Lenovo IdeaPad Slim 5x Gen 9/Lenovo IdeaPad 5x 2in1 Gen 9

Lenovo IdeaPad Slim 5x Gen 9

 Snapdragon Xシリーズ搭載モデルはIdeaPadシリーズから展開。両機種ともx86系ではなくArm系のCopilot+ PCになっている。

 いち早く発表されたLenovo YOGA Slim 7x Gen9もSnapdragon X Eliteを搭載しているが、IdeaPad Slim 5x Gen 9/IdeaPad 5x 2in1 Gen 9はSnapdragon X Plus搭載となっており、コストパフォーマンスに優れているのが特徴だ。

 廉価版ともいえるSnapdragon X Plus搭載の両機種だが、演算能力は40TOPS以上となっており、Copilot+ PCとして展開されている。

 IdeaPad Slim 5x Gen 9は、CPUに8コアのSnapdragon X Plus、メインメモリーは最大32GB、ストレージは最大1TB内蔵。ディスプレーは14型WUXGA(1920×1200)のOLEDで、400nit、60Hz、100% DCI-P3という構成。

 インターフェースはUSB 3.2 Gen1×2、USB 3.2 Gen2 Type-C×2、HDMI×1などを搭載。製品サイズは幅312×奥行221×高さ16.9mm、重さは1.48kg。価格は12万9800円となる。

Lenovo IdeaPad 5x 2in1 Gen 9

  IdeaPad 5x 2in1 Gen 9は、CPUに8コアのSnapdragon X Plus、メインメモリーは最高16GB、ストレージは最高1TB内蔵する。

 ディスプレーは最高で14型WUXGA(1920×1200)OLEDで、400nit、60Hz、100% DCI-P3。インターフェースはUSB 3.2 Gen2 Type-C×1、USB 3.2 Gen1×1、HDMI×1を搭載。製品サイズは幅313×奥行227×高さ17.5mm、重さは1.5kg。直販価格は11万9790円。

 IdeaPad 5x 2in1 Gen 9はディスプレーが360度回転する2 in 1仕様となっており、専用のタッチペンも同梱される。

AI PCを求めている層はどこか?

  Copilot+ PCを含めたAI PCは非常にホットな話題となっているが、市場ではどう受け止められているのか気になるところだろう。

 説明会ではレノボの店頭販売員による調査によって判明したAI PCの購買層についての話もあった。

 同社によるとテキスト生成や動画作成などプロフェショナルな用途でつかう30代~50代男性のほか、家族連れも購入することが多かったという。

 理由としては、店頭で子どもがコクリエイターなどをはじめとするCopilot+ PCに触れ、いろいろなものを作りたがっている様子を見て、買ってあげたいという気持ちになったという声があったそう。

 AI PCは、生成AIや画像生成ももちろんだが、子どもにとっては、非常に「驚き」や「感動」を与える製品なのではないだろうか。次世代の子どもたちが新しいPCをつかって新しい使い方を生み出していく未来がこれから来るのかもしれない。

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