転職情報サービスのマイナビ転職が10月24日に発表した最新の調査によると、2024年7-9月期の正社員の平均初年度年収は469.5万円となり、前年同期と比較して14.0万円増加した。上昇幅は過去5年間で最大となる。
経験者と未経験者の内訳を見ると、経験者求人の平均年収は534.7万円、未経験者求人は435.7万円となっており、特に経験者求人では21.5万円の大幅な増加が見られた。
業種別では、2024年問題の影響を受ける不動産・建設・設備業界が注目を集めている。同業界の求人件数は前年同期比129.6%と業種別で最も高い伸びを示し、平均初年度年収も502.5万円と過去最高を記録した。
地域別の特徴としては、北海道地域での未経験者求人の動きが活発化している。2025年4月に稼働予定の最先端半導体研究施設の影響もあり、未経験者求人の比率が71.8%と全国で最も高く、初年度年収も前年比16.7万円増と最大の上昇となった。
求人市場全体の動向としては、2019年平均と比較して求人件数が170.6%と活発な状況が続いており、応募数も107.9%と増加傾向にある。企業側の採用意欲と求職者の転職意欲がともに高まっていることが分かる結果となった。